午前7時起床。浅草は晴れ。昨晩は岩見沢の三船のような「かしわ鍋」をつくってみた。参考にしたのは「三船のかしわ鍋」には違いないが、頼りはもちろん私の記憶である。それはいい加減な記憶かもしれないが、たぶん下手な岩見沢市民よりも私は三船のかしわ鍋(写真右)を食べているはずであって、その味覚の記憶には自信があったりする。
ただそれをうまく再現できるかどうかは別問題であって、それはなによりもまず新鮮な鶏モツが手に入るのかということだ。三船のかしわ鍋に正肉は入っていない。主役は鶏モツなのである。
幸いうちの近所つまり千束通り商店街には、鶏肉専門店の竹松商店がある。今回の料理も竹松商店があることでその気になったわけで、人間がやる気になるには、それなりに材料が揃っている必要はあるということだろう(違うか)。
材料
- 鶏モツ(今回はきんかん、ハツ、砂肝を各200g使った。それぞれ100円/100gである)
- ハクサイ 1/2株
- 竹輪 1本
- なると 1本(ほんとうは赤地に白の渦巻きなのだがそんなもの浅草にはない)
- 絹ごし豆腐 1丁
- しいたけ 適当
- シラタキ 適当
- セリ(これは三船鍋にはない、私の好みである) 適当
- 三笠の鶏醤。(三笠市:中央食鶏)
- 醤油
- 日本酒
- 砂糖
つくり方
新鮮な鶏モツが入手できたら、次なる問題はスープなのである。これは絶対に三船の再現は無理だと判断したので、三笠の鶏醤と水だけで基本になるスープをつくり、それに鶏モツを半分入れ煮立て、醤油、日本酒、砂糖で味を近づけようと試みた。しかし絶対に「三船」にはならない。
決定的な違いは鶏の脂と醤油の違いであって、「ああ、あの黄色い脂がほしい!」なのである。鶏がらスープでも使えばよかったかなと思うが後の祭りなのだ。
さらに醤油はパトリ的な違いが出てくるのでどうしようもない。三船の醤油はなんとも垢抜けしない真っ黒なものだが、もうこれじゃないと駄目というぐらいに「かしわ鍋」にあう。素人がオリジナルを超えられない一線があるから三舟は三船なのだけれども、そんなことはわかってはいるけれども、非常に悔しい!
それでも鶏醤の力は偉大であって鍋としてはそれなりになる(どころかうまい)。三船には程遠いけれども少しはイメージに近づいたかなと思う。色は白っぱくれているのはどうしようもなかった。醤油的なコクというのは私には難しい領域なのである。
スープができたらあとは材料を入れて煮込むだけだ。なるとと竹輪からも出汁が出るので、煮込むにしたがって鍋はうまくなる。そんなスープを吸い込んで煮込めば煮込むほど白菜もうまくなる。そう、この鍋の主役はじつは白菜なのだよ。〆は茹で蕎麦であるのも「三船のような」なのである。
竹松商店 |
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Comments [2]
No.1ryogoさん
確かに岩見沢市に住民票がない人間で
三船の利用回数及びその美味しさをご存知なのは
師匠がトップでしょうね。
企業秘密かどうか微妙なところですが、以前かなり
早い時間(確か午後3時過ぎ)に、お土産焼き鳥を
取りに行った時、大き目の鍋にウッソーという位の
鳥皮を入れて出汁をとっているのを見てしまいました。
もしかしてあれが鳥鍋のスープでは・・・?
No.2momoさん
>ryogoさん
>鳥皮を入れて出汁をとっているのを見てしまいました。
あっ!それかもしれませんね。
あの黄色い脂の素は。次回は鳥皮で出汁をとってみます。
ありがとうございます。m(__)m