パテスリーケンジ 宇部レトロ 黒ダイヤ 生チョコレート焼き
新年会のとき、宇部の林さんから パテスリーケンジ製の 黒ダイヤをいただいた。これは以前にもいただいていて、かなりしかりとした記憶となってのこっている洋菓子である。
子供の頃、花祭(お釈迦様の誕生日)で、近所のお寺さんでもらえるチョコレート饅頭が大好きだった。もちろんお寺さんがチョコまんじゅうなどつくるわけもなく、近所の菓子司がつくったものだったはずだ。
あたしがまだ小さかった頃は、ちょっとした町会の集まりには、町内の和菓子屋がつくった菓子盛りの包みが出るのが常で、大人たちはそれを家に持ち帰ってくる。あたしはそれを楽しみにしていた。
その中に、銀色の紙につつまれ、他の菓子よりはちょっと高級そうに居座っているチョコ饅頭をみつけると、真っ先にそれを確保するのが兄弟間の争いごとなのだった。
運よくそれが手に入れば、皮がチョコレートの色と風味の、餡は白餡だったように記憶しているその饅頭を、大事にたべたものだ。もちろん黒ダイヤのような生チョコではないが、しっとりした皮で、いまでも食べたいな、と思う、あたしの記憶の深層にある甘味なのである。
しかしそんなモノ、ここのところずっとお目にかかったこともなく、いってみれば、この宇部レトロ 黒ダイヤが、その記憶に一番近いモノのかもしれない。
黒ダイヤのネーミングは、かつては宇部市近郊が産炭地であったことの記憶で、宇部市は炭都である。それは岩見沢も一緒なのだけれども、炭都というは、少しだけ近隣の街とは違っていて、その地域の中でもちょとだけ垢抜けした文化のようなものを残している。(あたしは宇部は知らないが、岩見沢の洗練は、たとえば喫茶店の多さでも知れるものだ)。
それは岩見沢には赤いリボンがあり、宇部にはパティスリー・ケンジがあることで象徴されるのかもしれないが、岩見沢の天狗まんじゅうも好きだなぁ、としょうもないことを書いてみたくもなる。
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