午前7時10分起床。浅草は晴れ。昨晩は小梅二丁目(向島)の岩手屋さんへ。新築お披露目のおよばれ。
あたしにとっての岩手屋は、店というよりも、ある酒場コミュニティの指し示しであって、この店は小梅二丁目の店である。岩手屋のカウンターには、いつも町内会の酒呑みがいた。
その紐帯は圧倒的なのだけれども、排他的ないやらしさはなく、あたしのような余所者でも受け入れてくれる懐の深さは持ち合わせていて、それは「街的」のある種の極みであり、浅草に住むあたしが、大川(隅田川)を超えて向島の方々とつながるハブとなっていた。
昨年の7月に建替えが始まると、あたしはこの酒場コミュニティとのつながりを一時的に失ってしまい、寂しい思いをしていたのだが、それもようやく Gone at last なのである。
久しぶりの岩手屋は、いわて屋に名前が変わってしまっていて、あのでっかい「大衆酒場」と書かれた暖簾もなくなり、戸口ぎりぎりまで張り出したカウンターもなくなり、小奇麗な店に生まれ変わっていた。昔の店の凄さを懐かしんでもしょうがないけれども、今更ながらあのつくりは凄かったなぁ、と思う。
店の姿は変わったけれども、まぎれもないあのひとたちながそこには居て、3月3日が誕生日であった町内会長直々の赤飯の差し入れもあり、この酒場コミュニティの「われわれ」は、あっというまに糸をつないでしまうウィークタイズと云爾。
いわて屋の正式オープンは12日で、この日はメニューもなかったけれど、ハイボールは健在であった。やっぱりアズマ炭酸(興水舎)はうまいし、これと目玉焼きだけはなくさないで欲しいなと思う。それがほかならぬ「岩手屋」の記憶なのだから。
いわて屋
墨田区向島3-46-8
03-3623-3992
[浅草グルメマップ]
Comments [5]
No.1うどん星人二合さん
待望の新築オープンですね!
今度の造りは足下が見えますね。
下足がみえると自分と同じ類かがわかり、暖簾をくぐる人の数が増えそうです。昔あった強力な結界は構造上弱まったみたいですが、入れ物はどうであれ、ひとたび中にはいれば「われわれ」の不確定な周囲が結界を結んでいそうです。(笑)
No.2momoさん
>うどん星人二号さん
みんなどうしても壁際に座るんですよ。
それは身体的な地図ですね。
昔座っていたところじゃないと落ち着かない。
近々一緒に参りましょうね。
No.3うどん星人二合さん
>みんなどうしても壁際に座るんですよ。
ああ、それは判ります。
入れ物(建物)は関係ないんですね。
「その」場所が呼んでいる..
是非御一緒させてください。
No.4チョーカイチョウさん
ももち様
いわて屋掲載ありがとうございます。
薬師湯(銭湯)の後にいわて屋へ行くのがお決まりです。
次回はぜひタオル1枚お持ちになっていらしてください。
ご連絡いただければいつでもご一緒しますのでよろしく
お願いします。
・・・とのことです。(娘より)
P.S.本日、初めてクロープクルアでランチしました。そしてクロープクルアの大ファンになりました!!(笑)
No.5ももちさん
>チョーカイチョウさま
コメントありがとうございます。
岩手屋さんもご無沙汰しておりますので、近日中にお伺いしたく思います。銭湯込みですね。
クロープクルアに行かれたのですね。
あたしも大ファンです、というよりあたし的には浅草屈指のいい店です。今度はご一緒しましょう。