北竜町 村一メロン
今年も、小川さんから、北竜町 村一メロンが届いていた。同封されたリーフレットに書かれた食べ頃は13日~16日とのことだったので、今朝方、まずは赤肉を冷蔵庫で冷やし(北一メロンは、赤と青の詰め合わせで届く)、先程それを食べてみたのだ。
農業の三位一体モデル
夏が来れば思い出すのは、最近は北海道のメロンであって、夕張のそれはめちゃくちゃ有名だけれど、この村一メロンも負けず劣らずの純生産なのである。
このメロンを食べると、生産者である村井成一さんが、空知管内だけれど、岩見沢よりも旭川に近い北竜町で、愛でるようにこのメロンを育てたことがヒシヒシと伝わってくる。あたしは、そこに、このメロンが〈世界〉とつながる次元を感じてしまうのだ。
まもなくひまわりまつりが開催されるその土地を、あたしは訪れたことはない。けれど、短い夏を謳歌するかのようなメロンの果肉を口に含めば、東京とは違った抜けるような北空知の夏の風景が、(まるであたしはそれを知っているかのように)脳裏に浮かび上がる。
それが「かなしい」なのであって、最近のあたしは「かなしい」ばかりを貪っているようだけれども、つまりこのメロンは、時間をかけた、純粋贈与=自然、に対する贈与への、純粋贈与=自然、からのお返しであることで、あたしの「かなしい」スイッチをオンにしてしまうのだろう。
そういうことを感じながらメロンを食べるのは、意味のないことなのかもしれないが、その心象をここに書くのは、このメロンをナイーブに「おいしい」とは書きたくないからであって、それが純生産に対する、あたし(テクスト狂)ができる、唯一のことだと思うからだ。つまりこのメロンは、ロラン・バルトのいう意味で「織物」(テクスト)なのである(表面を覆うネットのように)。
種まきから120日後の収穫までの期間形、ネット、糖度等、最新の注意を払いながら管理され、一つ一つ良質なメロンが生育されます。
生産者:村一農場 村井成一 TEL&FAX 0164-34-2893
22008年6月16日追記:青肉を食べた。糖度はこっちの方が高いかも。