楽ワード


楽天午前8時起床。浅草はくもり。ここ数日「楽ワード」をモモログにて試用していた。これは楽天アフィリエイト用のサービスで、技術的には、使い易いサービスだな、と思う。

と、同時に、あたしのような(一応)技術者から見れば、Web2.0 meme にある[Customer self-service enabling the long tail  ロングテールを巻き込むために、ユーザーが自分でできる機能を与える]に忠実な"面白いもの"なのであった。

コンテンツマッチとウェブからの指し示し

あたしのサイトは、アフィリエイトサイトではなく、あたしの啓蒙を(一方的に)書く場でしかないので、アフィリエイトの成果なんてたいしたことはないし、それを期待しているわけもないのだが、主に使っているGoogleアドセンスで、そのコンテンツマッチ精度を見るは、サイト運営の楽しみのひとつとはなっている。それはウェブの世界からの〈指し示し〉の問題としてだ。

マーケティング的に言えば、この〈指し示し〉の精度を上げること(この記事を読んでいる人はどんな商品を欲してしるのかを当てること)は重要なことだけれど、それは、サイトを運営している(つまりブログ記事を書いている)あたしにすれば、どのような検索言語を介して、〈他者〉にこの文字だらけの読みにくい記事は誤配されるのか、と同義なのである。

それは検索精度は上げたい、けれどむしろ誤配を増やしたい、というあたしの〈欲望〉でもあって、だから、あたしはウェブからの広告的な〈指し示し〉の精度を自ら上げようとはしていない、けれど検索精度は上げようとはしている。

それは、Googleアドセンスがその精度を上げてくるのは一向にかまわないし、歓迎することだけれども、現状のウェブに溢れる「ぼったくり経済」から〈指し示し〉されるのは、あんまし気持ちのよいものではない、ということでもある。

ぼったくり経済

それはGoogleアドセンスの技術的問題というよりも、広告を出す側の問題であって、(あたしのサイトの)アドセンス広告をみれば、ウェブにはこんな商品しかないのか、と皆さんも落胆されるだろう。それは「街的」にあるまともな商品(値段が高いという意味ではない)に比べれば、なんとも薄っぺらなものが多い。

というか、売れ残りばかりのバッタモンかインチキまがいでさえもある。しかしそれは、(そんなものに溢れている)うちの近所とはあきらかに違うのだ。例えばうちの近所なら、「かけひき」というリアルな「プロセス」としての楽しみが(バッタモンには)あるけれど、ウェブにそれを感じることは(あたしには)できない。

曰く、グルメ記事には「739名の女性がやせた裏技」、一方、経済的な記事には「審査に通過しない方…」とか、「大学生が1000万稼いだFX」とか、「不労所得…」等々なわけで、おいおい、そのコピーは浅草にもないぜ、なのである。

それは、そんな広告が表示されるあたしのテクストが悪いのか、と思うところもあるし、もちろんまともな広告の方が多いのだろうけれど、それでさえどこかで「ぼったくり経済」っぽい。

ウェブ商圏は、まだテクストには追いつけない、というか、テクストに追いつけるようなウェブ商圏というのは、まだできてはいない、というのが正直なところなのじゃないだろうか。今ウェブにあるのは、リアルな消費社会の場末にある「ぼったくり経済」でしかないように思うし、それがキアスム的に現実化しているところも、あるわね、とも思うのだ。 

楽ワード
トラックワード

それで「楽ワード」なのだけれど、この広告の精度は結構高いし売っているものもまともなものが多い(ように思う)。なぜならこれの技術的な肝は、楽天ウェブサービスとトラックワードの検索キーワードの連携なのであって、トラックワードのキーワードにあわせて、楽天の広告が表示されるているからだ。

なので、一見するとGoogleアドセンスよりまともな広告が多いな、と思える。それはキーワードにあった楽天の商品をピックアップして表示しているからであって、Googleでみかける情報商材やFX系の広告は表示されないからだろう。

ただトラックワードのキーワードはGoogleやYahoo!での検索結果でしかないので、キーワードの精度に関してはGoogleアドセンスやオーバーチュアを越えることない、というよりも、それをちゃっかり利用していることで、これも「ぼったくり経済」なのかもね。

トラックワードとの連携について

楽ワードとトラックワードを併用することで、トラックワードで解析された情報を元に、各ページの内容に最もマッチした楽天商品を自動的に表示することができます。
※トラックワードの解析結果(キーワード表示がない)ページでは、楽天の人気商品をランダムに表示します。

これにより、すべてのページの同じコードを貼り付けるだけで、すべてのページのコンテンツの内容に適したキーワードが自動的にピックアップされます。

以上、逆説的にやれば、結構稼げるアフィリエイトサイトは作れる、ということか(たぶん)。