桃知商店よりのお知らせ

だらだらと消費される自民党総裁選の中で与謝野馨さんはキャラ立ちするのか。

自民党総裁選に次の5名が立候補。次期総裁にふさわしいのは誰?自民党総裁選に次の5名が立候補。次期総裁にふさわしいのは誰?」というオンライン調査も、ロイターの小技(ロイターのサイトの右サイドバーにある)だが、先の「福田康夫首相が突然の辞任表明。次の総理を選べるとしたら誰がよいですか。」の時に比べると、もうどうでもいいな、という感じになっている。

それは自民党の戦略なんだろうが、これだけテレビ村的に露出が増えると、オリンピック中継の続きのような既視感さえ感じてしまっていて、あたしは既に飽きている。


オリンピックと違うのは、スリルとサスペンスというか、劇場性というか、あたしの興味を惹きつけ続けるものがまったくないということで、ただ、だらだらと時間を消費しているように感じてしまっている。それは、対民主党を考えると、まずいんじゃないのか、と思うあたしは自民党支持者だ。

TV村は、シュミラークルのシュミラークルの場でしかなく、成功した(と思われる)番組の複製が生産され続ける。しかしそれはオリジナルよりもさらに強い刺激を与え続けられる限りにおいて成功する(高視聴率を得る)のであって、やがては飽きられる(消費される)。

例えばプロレスの必殺技がやがて痛め技にしか成り得ないようにだ。テレビ村は人間のもつ過激性への欲望を刺激し続けるこで成立しているが、人間はやがてその過剰にも慣れる。日本におけるテレポリティクス(政治の劇場化)の最大の成功者は小泉さんで、彼の戦略は常に過剰をつくりだすことだったが、自民党はその時以来、テレビ村を選挙のために積極的に利用するようになった。

しかし誰もが小泉さんと同じようにできるわけもな。できない人の取り得る最大の過剰は突然の辞任なのだろうが、しかしその戦略が上手く機能するのは、過剰性を更に増幅可能な時でしかなく、たしかに福田さんも、そのスタートは、リセット効果も相まって、それなりの高い支持率を得た。

しかし1年経てば元の木阿弥なのである。そのことを(安倍さん、福田さんと二代にわたり)有権者は学習してしまっている。踊らされてやがて寂しき、その繰り返しの都度に、じぶんの生活は苦しくなっている。

今回はその学習効果が強いように思う。自民党総裁選番組は、どれも同じようにしか思えないのは、あたしだけではないだろう。最初はそれなりにみていたのだが、(昨日が告示日だというのに)、あたしは既に、興味を失ってしまっている。今回の総裁選のピークは、福田さんの辞任の時かもしれず、既に全ては終わっているのかもしれない。

期待していたような「財政タカ派」、「上げ潮派」、「黒字化目標先送り派」三つ巴の政策論争があるわけでもなく、五人の候補が同じ主張をしているようにしか聞こえない。それは(自民党支持者のあたしでさえ)つまらない、と思ってしまうのだから、支持政党のない方々(無党派層)には、もっとつまらないものでしかないだろう。

たぶん今の自民党は政策論争ができないのだ。それは小泉劇場(テレポリティクス)の成功の罠であって、その成功体験が自民党には強烈過ぎる故の足枷になっている。

テレビ村での自民党は、小泉構造改革は失敗だった、という批判ができない。中川秀直さんのような、大都市無党派層への気兼ね(つまり無党派層にとって小泉さんは絶対だ、という思い込み)から、象徴の一部否定ができないでいる。そのことで、テレビ村での自民党は、その多様性(種のダイナミズム)を失ってしまっている。

こんな状態で、このままテレポリティクスを続けるなら、政策以外の過剰を押し出すしかなくなるのは当然で、それはキャラクター政治となる。それもテレビ村の得意技でしかないが、その時の主役は麻生さんでも、小池さんでもないだろう。あたしは与謝野馨さんだと思っている。

ということで、午前7時10分起床。浅草はくもり。今日は夜に人吉入り。

Comments [2]

No.1

与謝野 馨。
一番シッカリしたスタンス・ポリシー・考えを持って、国民に媚びないで居るのは、与謝野さんの様な気がしてました。
もっとも、だからと言って私が投票するかどうかは、別物ですが。(笑) 悲しい業種の我が商売、取り敢えずは景気刺激のあの人かな~!?

No.2

>buchiさん

北海道の自民党は全敗か、と言われている中、中央でやっている自民党総裁選は、茶番にしか見えませんね。

麻生さんを除けば、次の自分の(若しくは自分の身内)のために立候補しているようにさえ思えます。

自民党支持者としては、なんともな、時間を過ごしております。

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