[東京 22日 ロイター] 22日の自民党総裁選で麻生太郎幹事長が新総裁に選出され、21日には民主党の小沢一郎代表の3選が決まり、次の総選挙は麻生自民対小沢民主の政権をかけた対決の構図になった。
麻生総裁は景気対策重視を掲げ、公明党の主張している定額減税の実現にも意欲を示し、小沢代表も子育て手当や高速道路無料化を含む22兆円の財源を駆使した新政策の実行を訴えている。こうした両者の政策メニューに対し、ロイターがエコノミストにその評価や総選挙での争点を聞いたところ、争点は景気対策の内容になるとの声が多く、どちらが勝利しても今後数年間は財政拡張的となり、小泉純一郎内閣以来の構造改革路線はいったん棚上げになるとの見方が台頭している。また、麻生氏の提唱する定額減税に対しては「消費押し上げ効果は無い」、小沢氏の子供手当などの具体策の財源について「絵に描いたもち」など厳しい意見も出ている。 from 麻生自民と小沢民主、エコノミストは景気対策が争点と予想 | Reuters
麻生太郎さんの新総裁は予定通りで、あたし的には小池百合子さんの3位が痛快であった。それは《どちらが勝利しても今後数年間は財政拡張的となり、小泉純一郎内閣以来の構造改革路線はいったん棚上げになるとの見方が台頭している》の象徴だろう。「みんな」の意見はそっちで一致しているのが今のテレビ村のようだ。
まあ、今日本の政権を握れば、だれがやっても財政拡張でやるしかないのであって、小泉純一郎内閣以来の構造改革路線がどうも怪しい、と言うあたしにとっては、これでいいのだ(たぶん)。
ただ、たぶん、と書くのは、どうも引っかかるところがあるからで、それは、麻生さんも小沢さんも(百戦錬磨の)政治家だから、言っていることには、現実味のないものもあるな、ということだろう。
特に小沢さんの言っている財源22兆円はどうも怪しいわけで、リチャード・クーさん的には、借りればよい、なのであるが、このあたりはアレルギーの人が多いから、これ以上の赤字国債の発行はしませんよ、というスタンスは崩したくないのだろう(それは麻生さんもたいして変わらない=頼りは埋蔵金だもの)。
だから結局は、どっちがやっても(景気対策は)中途半端に終わりそうな気がするのだけれども、やらないよりはやった方がいいに決まっているのだから、せめて臨時国会で緊急総合対策を実施するための補正予算案は審議してから解散総選挙にしてほしな、と思うあたしはヘタレなのであるな。
麻生自民党と小沢民主党の政策的な違い
麻生太郎氏(自民党) |
小沢一郎氏(民主党) |
「日本の底力─強くて明るい日本を作る」 基本政策:
政治改革:
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「新しい政権の基本政策案」(骨子)
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小沢さんに比べると、麻生さんは具体性に欠けるのだな。