八列もろこし炭火焼き
八列とうきび炭火焼き


午前4時起床。岩見沢は雨からくもり、そして今は晴れてきた。昨日のお昼過ぎ、岩見沢建設協会さんにお邪魔した。そのとき協会の向かい側でトウモロコシを焼いて売っているのを見かけた。今頃、なんでだ、と思いながら、帰りにでもちょっと寄ってみるかと思った。

協会の阿蘇さんからは、「八列とうきび」を食べたことがありますか、と聞かれた。それが向かいで焼いているものですよ、と。勿論あたしは「八列とうきび」なんぞ知るよしもなく、それはとても固いトウモロコシだという。ジャイアントコーンぐらい固いのかい、とあたしが聞けば、そんなものですよ、と阿蘇さんはいう。

岩見沢の人達は、そんな固いモノを焼いて食うのか、と不思議に思う。阿蘇さんは気を利かし、向かいにトウモロコシを買いに出掛けてくれたのだが、今日のは「八列モロコシ」ではないとのこと。残念。

その後、迎えに来ていただいた近藤さんと日東建設さんへ。そこへ阿蘇さんが「八列とうきび」を持って来てくれたのだ。どこか別の場所で買って届けてくれたのだろう。本当にありがたく思う。旅人はこういう優しさに弱い。

その贈与に包まれたトウモロコシの姿は、長くて、細くて、想像していたものよりも、ずっとスマートなものであった。実は本当に八列なのである。へぇーと思いながら、早速かぶりつくと、固くない。調べてみると収穫後2日で固くなるらしく、収穫後直ぐなら、こうして焼いて食べることができるらしい。

それは「かなしい」味の記憶であった。そうだ、昔のトウモロコシはこんなだったよな、というもので、醤油の香りが、あたしの脳みそを子供の頃に引き戻す。

つまり対象aはトウモロコシになってあらわれたわけで、それは今の子供たちにはウケは悪いだろうが(子供の欲望の対象にはならない)、あたしらの世代には、これはたらまらない(欲望の対象であったりする)のだわね。