御徒町食堂
午前7時起床。浅草は晴れ。昨日の昼餉(ランチ)は、御徒町ガード下の御徒町食堂に入った。お昼ちょっと前だったのだけれども、テーブルは客でほぼ一杯で、正午を回れば、益々人で溢れてくる(ただし殆どがサラリーマンか、御徒町的オヤジであって、若い娘さんは皆無だ)。
店内は元気のよい(けれどもかなり古い)女性二人の切り盛りで、この二人の元気の良さが、この「街的」な店の磁場を、陽に向けて引っ張っている。
おかずはどうします?
あたしは初めてなので、無難なところでハンバーグ定食を頼む。しかし驚きはここからで、婆さんは「おかずはどうします?」と聞いてくるのである。
あたし的には、おかずはハンバーグ、なのだけれども……。けれどもここは、定食にはもう一品おかずがつくらしいのだ。それならばとあたしは、壁に貼ってあるメニューからカキフライを選んだ。
味噌汁はシジミに限る
ハンバーグは、デミグラスソースの煮込みで(この店には、ほかに和風のおろしハンバーグもある)、やわらかいそれは、ご飯がすすむくんなのであった。
洋食屋のハンバーグとはあきらかに違うけけれど、箸で食べるのならこれでいい。醤油味のデミグラスソースの煮込みとでもいえばいいのか、かなりはまる。
付け合わせのマカロニサラダの郷愁感はほぼ反則で、もうひとつの"おかず"である大振りのカキフライの身もプリプリだ。トンカツソースをかければ、これもまたご飯がすすむくんなのである。
その上味噌汁はシジミなのであって、あーわかっているな、と。この手のこってり油通しor肉系のおかずには、シジミの味噌汁こそがベストなのだ。
食べ終われば長居は無用、皆さんサッサと席を空ける。あたしもサッサと立ち上がり勘定――880円也――。いやー、この店は御徒町的「街的」を、身体を張って表徴してしまっている。近所にあったら間違いなく先発ローテーション入りだ。隣の人が食べていた、ラーメンセットも、チャンポンの単品も、異様ににうまそうに見えた。また行こう、というか、行かなくちゃ。
御徒町食堂 (オカチマチショクドウ) (定食・食堂 / 御徒町)
★★★★☆ 4.0 |