しろたえのレアチーズケーキ。
しろたえのレアチーズケーキ


午前6時40分起床。浅草は晴れ。浅草4丁目に住んでいて、なにが悔しいかといえば、しろたえのチーズケーキのようなケーキがないことであって、それはあたしの嫉妬の対象でしかなかったりする。

しろたえのレアチーズケーキ。これは山形の大山さんの手土産で、なんで山形の人が赤坂のケーキを持って来たのは(たぶん聞いたけれども)忘れた。

あたしにとって〈対象a〉であるケーキは、あたしの空虚のなにを埋めてくれるのははしならいが、このケーキの密度を前にすれば、あたしの胸の辺りがくすぐったくなる。

スポンジ的ケーキ感は微塵もなく、ただ圧倒的な密度で迫り来るこのケーキと対峙できのは、虎屋の羊羹か、新幹線のレールぐらいしかないだろう(あたしはそういうものを目の前にすると、やっぱり胸の奥がくすぐったい)。

そういう圧倒的な密度の快楽は、普段ではあり得ないぐらいに大きくカットし、有無を云わさずガブリとかみつくことで極まる。それは新幹線のレールよりはやわらかいけれど、けっしてスカスカではない快楽だ(新幹線のレールなんか食べたことはないけれど)。すれば、これは好みだ、イケてるなーなのであって、今年食べたケーキのなかでは、これは間違いなく一番うまい。

採点:★★★★