ジャクソン・ポロックの誕生日 - Courtesy of the Pollock-Krasner Foundation / ARS, NY
2009年1月28日


午前6時45分起床。浅草は曇り。今日の午後から北海道出張。出張の合間を縫って、残り4社分のデータのバックアップ作業をすすめる。

2008年12月28日、Googleの特別な日のためのロゴは、ジャクソン・ポロック誕生日を祝うものだったけれど、あたしは、ジャクソン・ポロックという人を知らなかったりする。なので少しだけ調べてた。


One: Number 31,1950,269.5×530.8cm The Metoropolitan Museum of Art

近代絵画からの跳躍

ポロックの表現が現代美術の始まりであり、同時に近代芸術の終わりです。
近代芸術の到達点は、キュービズムや抽象画の自然の抽象化の表現でした。
絵画の再現性を極限にまでつきつめた表現がモンドリアンの抽象画でした。
彼は、自然の再現にこだわる近代絵画を批判し、対象世界を色面と水平、垂直の線というミニマムな要素にまで還元してしまいました。
一方、絵画の表現性を強調することから抽象画に至ったのがカンディンスキーです。
彼らの抽象画は絵画の再現性、表現性を極限までつきつめたとはいえ、依然として近代絵画の枠組みにとどまる表現でした。
キュービズムは対象を基本要素であるキューブの集積に還元する試みでしたが、対象の再現を捨てない限りその先には進めませんでした。

都市の現実

アクション行為のなかでは「自分が自然だ」として、世界の根源と共鳴し神話のなかの巨人のようにふるまう彼も、高揚が去り都市の現実に戻れば酒が頼りの無力な存在でした。無意識とのギヴ. アンド. テイクの関係のなかであれほど光り輝いたアクション行為も、都市の現実のなかでは、カンヴァスと絵具(塗料)という事物との出口のない格闘でした。
ポロックは、ユングのいう無意識に世界を求め、都会の現実そのものには目を向けようとはしませんでした。    from  「近代からの跳躍」ジャクソン・ポロック

あー、この人はやばいぐらいに深いのかもしれないなと思う。解説にはフロイトとかユングまで出てきてしまう、つまり無意識だもの。でもそんなことを深く考える時間が今のあたしにはなかったりする。それはなんとももったいないことなので、時間をつくってジャクソン・ポロックを勉強したいなと思う朝だ。