羽根付き 薄皮鯛焼き
羽根付き 薄皮鯛焼き 140円 with SO905iCS
この鯛焼きには、堂々とバリがついていて、その堂々さが、例えば三島屋の大判焼きの「バリで、どうもすいません。」的な謙虚さではなく、「さあバリだ食ってみろ」的な厚かましさで、魚拓というか化石のような鯛焼きを観ているとなにか腹が立ってくるのだが、このバリこそが神田達磨のウリであるので、それはそれでいいと思わなくてはならない。
しかしいくらバリがウリだからといって、「バリ付き鯛焼き」という商品名にするのも気が引けたので、「羽根付き 薄皮鯛焼き」になったのだと思う。
バリの味は、出来たての熱い内は、ソースせんべいのような味がする。食感もパリパリでそっくりなのである。それはあたし的には嫌いじゃないけれど、なくとも別にどうってことはないなと思うのは、この鯛焼きの白眉は餡子であるからだ。
それは黒門町のうさぎやのどら焼きのような水分の多い、すこぶるあたし好みの餡である。なのでこの鯛焼きも、買ったら直ぐに食べるのがほんとうはよろしい。餡子は恐ろしく熱いけれども。
羽根付き 薄皮鯛焼きの餡 with SO905iCS
神田達磨上野店
神田達磨上野店は、昨年の11月の開店だから、上野というかアメ横ではまだ新顔だけれど※1、行列をつくって賑わっていた。鯛焼きにこんなに力あるとは思ってもみなかった。
神田達磨の本店は神田小川町にあるらしいが、あたしゃぜんぜん知らない。
けれどここの鯛焼きは「商品」であり、「作品」であり、「作品」というのは人を集めるHUBなんだよな、等とまた考えごとをしていた。※2 [上野・アメ横・御徒町グルメマップ]
神田達磨 上野店 |
※注記
- アメ横は、ひと月こないとまるっきし様相が変わっていて、油断も隙もあったもんじゃない。古い店も、それなりにしっかりやってはいるけれど、それよりも新しく立ち上がってきた店に目がいくのはしょうがなく、その新陳代謝の激しさに思わず笑ってしまうのである。 新しい店には、大手チェーン店系も多いのけれど、しっかりインディーズ(自営業者のようなもの)もあるわけで、業種も規模も百花繚乱である。このごちゃまぜのダイナミズムこそが、このアジールが元気に機能していることの証なんだろうなと思う。ジョージ・ファイブのハンバーグでランチ。(上野6丁目) 参照
- 「作品」については、『とろける鉄工所』 野村宗広を読む。 参照