【素のままひねり揚げ】(上)と【素のままポップコーン】(下)
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無印良品「素のままシリーズ」

ブログタイムズから良品計画の味付けをしていないお菓子「素(そ)のままポテトチップス」、「素のままポップコーン」、「素のままひねり揚げ」が届き試食をする(各税込価格105円)。

「作品」をみた第一印象は「ザラザラしているな」であって、しかしそれは実際に手にしたり食べたりして感じた質感ではなく、この装飾されていない「作品」の存在があたしのこころにつくった心象のようなものである。

この「作品」の特徴はネーミングのマンマであって、つまり味付けをしていないということだ。「味は別に売られている。もちろんその「味」も今回一緒に届いた。それが「味付けパウダー」でこんなに沢山の種類がある(各税込価格32円、内容量3.5g)。

  1. 【塩昆布】 お茶うけにぴったりな塩昆布をイメージしてつくりました。昆布の旨みがきいています。
  2. 【マンゴーチリ】 フルーティーなマンゴー味に、対照的なチリパウダーを組み合わせました。甘みと辛味でやみつきになる味です。
  3. 【スモークチーズ】 チーズのまろやかさとスモークの香りがくせになる味です。ビールやワインなど、お酒のお供にもおすすめです。
  4. 【しいたけ】 しいたけに、醤油と鰹節の香りをプラスし、和風だし風に仕上げました。しいたけの濃縮した旨みが味わえます。
  5. 【チキンくんせい】 じっくりとスモークしたチキンの味わいを再現しました。コクのある旨みが口いっぱいに広がります。
  6. 【メープルシュガー】 メープルの豊かな風味とコクが特長の味付けパウダーです。ホットケーキのシロップをイメージしました。
  7. 【黒こしょう】 どんなスナック菓子にもよくあう、ピリッとスパイシーな黒こしょう味です。
  8. 【柚子こしょう】 香り高い柚子の風味の中に、程よい辛味を効かせました。
  9. 【カレー】 カレーの程よい辛さと刺激でついつい手が伸びます。
  10. 【コンソメ】 オニオンの旨みの中に、ほのかに香味野菜の風味を効かせました。
  11. 【塩キャラメル】 キャラメルの甘さを程よい塩辛さが引き立てます。
  12. 【ハーブソルト】

あたしはひとつひとつの(その冗談のような)味を混じりけなし?で楽しんだのだが、(浅草の)お好み焼きとかもんじゃ焼きとか、素材だけを提供してもらって自分で調理するのが好きなあたしたちには、これは受け入れやすいなと思った。あたし的には札幌味噌ラーメン味とかもんじゃ焼き味があれば楽しいなと思う。

マッシュアップ

そして思ったのはマッシュアップのことで、それはもちろん味のマッシュアップである。

味のマッシュアップ(ハイブリッド)を初めて確認したのは5年ほど前で、それは市ヶ谷の某ファミレスのドリンクバーでのこと。そこで大学生と思しき女性達が、様々なドリンクをひとつのコップに混ぜ合わせて注いでいたのである。当然に色は不気味(というか限りなく灰色に近づくのだが、彼女等はその灰色の液体を嬉々として飲んでいた。

その後あたしはマイブーム的にドリンクバーの観察をしていたのだが、味のマッシュアップは枚挙に暇なく目にするようになり、あたしの創造性=ハイブリッド仮説※1は確信にかわったのである(笑。

若い人たちにとって無印良品「素のままシリーズ」は、絶対にマッシュアップの材料なんだろうなと思う※2。データは12種類提供されている「味」。それに自分ちの調味料も加わることだろう。あとはエンコードするだけであるが、そこにあらかじめレシピ(マニュアル)があるわけもなく、機能するのは「想像界」だ!

だとすれば無印良品「素のままシリーズ」はけっこうあたしらの〈欲望〉に近いところにあるのかもしれない。それがあたしの感じた「ザラザラした質感」の正体なのかもしれない。

※注記

  1. マッシュアップ。 参照
  2. このことがあたしが自分自身を年寄りと呼ぶ一番の根拠なのである。あたしは味のマッシュアップはいけない。混ぜない方がいいのである。それはたぶんに今の時代の年寄りの心象であって、ここに世代の断絶はある(たぶん)。

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