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セブンイレブンに排除命令 公取委、値引き制限は「不当」―という外部からのひねり。

セブンイレブンに排除命令 公取委、値引き制限は「不当」

排除措置命令について記者会見するセブン―イレブン・ジャパンの井阪社長=22日、都内コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、消費期限が近づいた弁当などをフランチャイズチェーン(FC)加盟店が値引きして売る「見切り販売」を不当に制限したとして、公正取引委員会は22日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で同社に排除措置命令を出した。命令は見切り販売を可能にするガイドラインなどを整備するよう求めている。

公取委は価格の決定権が「FC加盟店側の経営判断にある」と判断したうえで、30~40店で「値下げを制限された」との証言を得て独禁法違反と認定した。コンビニ業界で定着する全国一律的な定価販売のあり方に大きな影響を与えそうだ。

同社の井阪隆一社長は同日夕、本社(東京)で記者会見し、「一部加盟店と一部社員との間で(値引き制限の)強制ととれる発言があった可能性がある」としつつ、「排除命令を受け入れるかどうか慎重に検討していく」と語った。(07:00)  from  NIKKEI NET(日経ネット):セブンイレブンに排除命令 公取委、値引き制限は「不当」


あたしの行動範囲(うちの近所)には3店のコンビニがあるけれど、コンビニで弁当を買うことはまずない(というかその必要性もないぐらいに店がある)ので、浅草にいる限り、あたしはほとんどコンビニを使わない。

ということは別にしても、今回の公取委の判断にはちょっと驚いた。公共工事の談合並に厳しいなというのが率直な感想だ。

消費期限が近づいた弁当などをFC加盟店が値引きして売る「見切り販売」の制限が争点のようだけれども、「見切り販売」の制限は、FCの掟であり要であるはずで、「公取委は価格の決定権がFC加盟店側の経営判断にある」というけれど、そんなことはないと(あたしは)思う。

フランチャイズチェーンというのは、あたしのことばだと職業的な「種」であり、「お盆のような世界」(それも合法的な)であり、自由競争社会で生き延びるための共同体的知恵である。

「種」には「種」のルールがある。

しかし「種」がダイナミックに進化しつづけるには「種の論理」が機能することは必要で、「個は種のミームの中で育ち、また種は個の変化によるミームの変化を内包している」であるなら、ダイナミックに機能する「種」であればあるほど「個」が抱える矛盾は表出してくるし、種はそれを受け止める器量の大きさを備えるようになる。つまりそのことで「種」はさらに強度を増すのは当たり前のことなのだと(あたしは)思う。

つまり「個」を生み出すのは「種」なのである。組織は静的なものではなく、矛盾としての「個」を孕むからそこ、「個」における「種」の否定即肯定という運動を原動力に「種」は変化し存続し続けるのだ。「種に溶けた個」ばかりの静的な組織であるなら進化論的に淘汰されるだけでしかない。※1

であれば、この問題はキアスム的に収斂されていくのだろう。

ただ今回は、公取委を象徴(きまりごと)を一部否定するトリックスターにしてしまったのはあんまり褒められたことではく、つまり公取委にひねられたという意味では、セブンイレブンも公共事業という産業とあんまりかわらない。

本当はセブンイレブンという「種」は、今回の排除命令を受ける前に、自らがトリックスターとなって加盟店との間でキアスム的な問題解決をしていなくてはならないはずで(今回の報道によるマイナスイメージは意外と大きいと思う)、つまり自ら「ひねり」を加えられなかったことで、セブンイレブンにもあたしはなにか「種の論理」の機能不全を感じていたりするのだ。

キアスム
キアスムのトポロジー
現況:「見切り販売」制限で対立
トリックスター:公取委:価格の決定権が「FC加盟店側の経営判断にある」と判断
将来:?

※注記

  1. 豹変しなかった発注者が逮捕されてしまうのは何故か。 参照

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マルキョウ 排除措置命令

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