貧しくなる57%・自由減る40%、不満は「選挙で」 国民性調査

経済状況や社会への不安が大きく、将来の生活にも自信が持てない――。文部科学省所管の統計数理研究所が16日公表した「日本人の国民性調査」から、こんな現代の日本人像が浮き彫りになった。生活が「貧しくなる」と答えた人は57%、社会への不満を「選挙の投票で考慮する」と答えた人の割合も55%とそれぞれ過去最高になったことが明らかになった。

調査は1953年以降、5年ごとに実施しており12回目。今回は昨年10~11月、国内の20~79歳の男女6400人を抽出し52%が回答した。

日本の経済力について「非常に良い」または「やや良い」と回答した人の割合は93年の79%から37%に激減。人々の生活が今後どうなるかを尋ねた質問では「貧しくなる」と答えた人が2003年の47%から10ポイント増の57%、「人間の自由は減る」との回答も40%と過去最多だった。(NIKKEI NET 16日 23:25)


ウージェーヌ・ドラクロワ 民衆を導く自由の女神「経済状況や社会への不安が大きく、将来の生活にも自信が持てない」のに、社会への不満を「選挙の投票で考慮する」と答えた人の割合が55%ということは、政治には期待していないのに(政治で世の中がよくなるとは思っていないのに)、けれども(選挙で)政治に関与するってことなのであって、では選挙ってなんなのと。

それが「不満のはけ口」なのであれば、この国の民主主義は、TV村的に機能しているに過ぎないと驚いてみせればいいのだろうが、将来も貧しくなる予定もなく、自由が減る予定もなく、国民の社会への不満を選挙で解消させようとしている人たちにとってはいいことなのだろう(たぶん)。

これは社会学的にはアノミーであり(たぶん)、危ない状況が続いているように(あたしには)思える。つまり政治の世界だとヘンなひとが沢山出てきて、それなりに支持を受けたりする時代。(編集中)