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「うつ病は社会経済的な影響を受けますから、不況によるストレスがその大きな理由であることは明らか」。

精神障害による労災請求は増え続けている心の病急増は必至「ギスギス職場」は臨界点

「どこの組織でもうつ病が増えていると感じます。うつ病は社会経済的な影響を受けますから、不況によるストレスがその大きな理由であることは明らか」

様々な職場のメンタルヘルス対策に関わっている防衛医科大学校精神科の野村総一郎教授はそう語る。

2005年の厚生労働省の患者調査によると、うつ病や躁うつ病など気分障害の総患者数は92万4000人。10年足らずで2倍以上に増加しているという、非常に深刻な状況にある。 from 心の病急増は必至「ギスギス職場」は臨界点 | お金・給料の新常識|プレジデント ロイター 


午前7時起床。浅草はくもり。あたしは「建設業は(そして地方は)鬱のようなものだ」と云ってきた。※1 ただそれは個人的な心象というよりも、組織(というかある集団)に支配的な雰囲気をさしてそう云っているのであって、むしろアノミーと呼んだ方がいい(たぶん)。

その大きな要因は「うつ病を患っている方は、おそらく社会全体の指導原理を求めているんです。どういう生き方をしたらいいか、ガイドが欲しいんですよ。だけど、そのガイドしてくれるものがない。社会全体が指導指針を失っていますから。」(@野村総一郎)※2 には違いなく、その特効薬は「税金の無駄遣いをやめて、公共工事を増やそう!」※3 であるだろうと。

そこでは、ただ穴を掘って埋めるだけでも、無駄な公共事業ではないのであって、つまり政府が行う経済対策としての公共事業と鬱対策の公共事業は同じものなのである。

とここまでは建設業としてのあたしの社会的、産業的な鬱の理解であるけれど、この記事に書かれていることはさらに深刻なのかも知れず、たとえば、

今、若い人が職場で受ける精神的重圧とは、「業績を上げないと正社員から転落する」恐怖である。例えば、「名ばかり管理職」の過労死問題が相次いで報道された、ファストフード店などが典型だ。

「『店長は経営者と同じ責任を持って業績を上げよ』と会社から言われるが、権限はほとんど与えられない。するとできることは人件費削減だけなので、アルバイトを減らして自分の労働時間を増やし、残業はつけない。でもこのご時世ですから業績はなかなか良くならず、『このままでは辞めなければいけないが、辞めたら二度と正社員に戻れない』と追い詰められていくのです」(玉木弁護士)

これは必要な武器と戦術を与えず社員を戦場に駆り出すようなもので、成果が上がらないのも当然だが、「できなきゃ会社に居場所はないよ」と解雇をちらつかせながら叱責されることは珍しくないという。上司の叱責がパワハラに発展し、さらに追い詰められるケースも多い。

けれどその対応策といえば、

「うつ病は社会システム全体で考えるべき問題なのに、現在はそうなっていない。月並みな言い方かもしれませんが、危ないと思ったらいち早く医師の診察を受け、休養をとるしかありません」(野村教授)。

もはや、自分の身は自分で守るしかない時代ということだ。

ん~。

※注記

  1. www.momoti.com での 建設業 鬱 の検索結果
  2. うつ病を患っている方は、おそらく社会全体の指導原理を求めているんです。どういう生き方をしたらいいか、ガイドが欲しいんですよ。だけど、そのガイドしてくれるものがない。社会全体が指導指針を失っていますから。(野村総一郎) 参照
  3. 「税金の無駄遣いをやめて、公共工事を増やそう!」―地方とそこを住処にする建設業の「うつ」状態、若しくは単なるあたしの愚痴。  参照

Comments [2]

No.1

本当に自分の身は自分で守らなくてはいけない時代ですね。
そんな私も先月一杯で会社を退職して、現在職探し。
あっ、詳しいことはmixi日記にて。(友人までの公開)
こういう時代だからこそ、しっかりした対策と原因である会社の調査(中小企業は特に精神的余裕がなく無理難題を押し付けるところが多いです)が必要だと思いますが、それが疎かになっているのが悲しいところです。
世界的な不況は会社もそしてそこで働く人もおかしくしています。

No.2

「なぜうつ病の人が増えたのか」という本によると、うつ病が増えたのは、日本だけの現象ではなく、世界の先進国に共通する現象だそうです。

著者によれば、経済的な影響よりは、SSRIの発売が大きな影響を与えたということです。SSRI発売後5年でうつ病患者が倍増というのが平均らしく、日本もこのペースで増えているそうです。

本に掲載された先進国のデータを見ると、この著者の言っていることが正しいと思います。

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