センマイは牛の第3胃袋だ。センマイといえば、熊本の市房食堂のホルモンがあり(それが私にとって世界一うまいホルモンである)、それは、センマイの脂を落とさずに茹で上げたものだが、大福園のセンマイ刺しは、東京ではよく見るタイプで、襞の表面部分だけを細く切り、それを酢味噌(チョジャン)で食べる。
しかしそれは大福園の流儀に従って「柔らかい」のであり、味付けも優しい――ことであたしの大好きな"ふにゃふにゃ系"となっていて思わず「うまいぜ」と唸る。
大福園
4月7日、山鹿の皆さんとの一献は、浅草焼肉街の「大福園」であった。
ここは、先に紹介した焼肉大和の、道を1本挟んだ向かい側にある(右の写真のずっと奥である)。
その日は、生憎と焼肉大和が休みで、沢山ある焼肉屋の何処に入ろうかと迷ったのだが、「カルビのおいしい店」という看板に目を奪われていれば、店の人がちょっと声をかけてくれた。そのおかげで大福園に決めたわけで、声をかけることは大事なことなんだ。
大福園は「ヒョンミの美味しい焼肉・韓国食堂・居酒屋100件」によれば、浅草焼肉街では
浅草焼肉街
浅草の愛おしきコリアンタウンは、たぶん都内屈指の焼肉街なのだと思う。(「思う」と書くのは他所を知らないからだ)。焼肉屋の密度、味、値段、雰囲気、どれもがアジールそのものである。それは浅草では、浅草寺の陰に隠れ、表には表出しない後戸のような存在なのだろうが、そのアジール性ゆえに、最近の私は、すっかりこの街の虜になってしまっている。
追記:2007年5月26日の夕餉。
大福園 |
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