奈良漬。(菊司醸造:奈良県生駒市)

奈良の松本さんが菊司醸造(生駒市)の奈良漬をお土産に持ってきてくれた。ありがとうございます。

奈良漬はもちろん、奈良県のパトリである。それも半端でなく古い記憶の地層を引きずっている。

菊司醸造の奈良漬 菊司醸造の奈良漬

奈良漬(ならづけ)とは白うり、胡瓜、西瓜、生姜などの野菜を塩漬けにし、何度も新しい酒粕(さけかす)に漬け替えながらできた漬物である。奈良漬は、元々1300年以上も前より『かす漬け』という名で存在しており平城京の跡地で発掘された長屋王木簡にも「粕漬瓜」と記された納品伝票らしきものがある。なお当時の酒はどぶろくであったため、粕とは搾り粕ではなく酒の底に溜まる沈殿物のことであったようである。また当時は上流階級の保存食・香の物として珍重されていたようで、高級食として扱われていたという記録がある。(引用:Wikipedia

菊司醸造の奈良漬奈良漬はもちろん、酒粕で漬ける。うちの甘酒をつくる酒粕を入手している渡辺酒造本店(郡山市)の酒粕も、奈良の奈良漬の業者さんが殆ど買い取ってしまうらしいのだが、この奈良漬は醸造元がつくっている。

つまり、造り酒屋ならではの純正酒粕をつかっている――ことで酒の精霊が見事な仕事をしてくれている。

普遍経済学のトポロジーそれは自然を世話することで生まれる――自然に人間の細やかな仕事が贈与することで生まれる――「純生産」といっていいだろう。(そしてそれが「交換の原理」に接続している)。これは幸せなたべものである。

菊司醸造株式会社
奈良県生駒市小瀬町555
TEL 0743-77-8005(代表)
FAX 0743-77-8420