続・浅草にて 一覧
酉の市の熊手(八百敏)
午前7時起床。浅草は晴れ、三の酉である。朝方、鷲神社の酉の市に出掛け、八百敏で熊手を買った。
さすがに朝方は混んでいないのでお参りも快適、朝から、家内安全、商売繁盛で、三本締め。少しはいいことがあるかなという気にもなってくる。
熊手は、商売繁盛、家内安全、つまりは「安定」のシニフィアンである。奥にいるおかめは女性の性器、手前の亀は男性のそれであり、この熊手は「女の悦楽」、無から有が生まれる豊穣のシニフィアンである。
セクシャルなことのメタファーに満ちた暮らしが、日本人にとってふつうのことだったのかもしれません。(三砂ちずる:『オニババ化する女たち』:p167)