桃知商店よりのお知らせ

来々軒の味噌バターラーメンでランチ。(岩見沢市10条西3丁目)

来々軒の味噌バターラーメン
来々軒の味噌バターラーメン


1月25日の昼餉(ランチ)は岩見沢建設協会の菅田局長に10条西3丁目の来々軒にお連れいただいた。岩見沢は北海道の都市の例に漏れず碁盤の目状の街になっていて、それはロラン・バルト

四角形の網状の都市(たとえばロスアンジェルス)は、深い不快感を生むといわれている。こういう都市は、わたしたちのなかにある都市についての一つの曼荼羅感覚、つまりそこへ行き、そこから帰ってくる一つの中心、そこを夢み、そこへおもむきそこから取ってかえす、一口にそこで己を発見する一つの完全な場所をいっさいの都市空間が内部に持っているとする感情、これを傷つけるのである。(ロラン・バルト:『表徴の帝国』:p52)

というように都市計画上はまったく間違っている。(『表徴の帝国』を読んでない方は絶対に読むべし!)

なぜならそこには中心がないからなのだが、それを緩和する方法は意外と簡単で、つまりは中心性(中心ではない)を置くことなのだ。つまりそれは駅とか役所とか野球場とか病院とかいう目的地としての中心ではなく無数の街場の店を置くことで中心性をつくりだすことなのである。

街場の店というのはどこか目的地へ向かって直線的に進むことを阻む装置であることで街に迷宮の仕組みを作り出す。そしてそのことによってあたしたちに曼荼羅感覚を与えてくれることで、四角形の網状の都市のもつ深い不快感を緩和してくれるのである。(京都ではそれを第一義的に寺社仏閣がそして二義的に店がやっている。札幌はススキノに究極の空っぽな中心を持たせている。それを「子宮的構造」というのだ)。

岩見沢という街は、今ぎりぎりでそういう街的な均衡を保っていて、それがいつ壊れてしまうのかは知らないが、10条西3丁目という街のはずれにある来々軒という店も、そんな迷宮性をかたちづくる店であることをその店内(ピカピカに磨かれた厨房のステンレスと気安いおばさんの存在と安定したテーブルの配置)が表徴してみせている。

そんな店の出すラーメンに使われている麺は西山製麺所製であり、その黄色さと独特の香りが食欲をそそる例のものだ。

西山製麺所の灰皿
西山製麺所のノベルティと思われる灰皿

それを熱い味噌スープが覆っていることで、(たぶん北海道では)あっさり目の中庸であるかもしれないが、ひとくち食べれば、北海道のラーメンはなによりも熱くなくてはならないという定石に忠実に、 熱く、熱く、熱い。

熱い、うまい、熱い、うまいの無限反復(まあ食べ進めるうちになくなるのだけれどもね)、噴出す汗、これはスポーツかと思うような食の時間、それが北海道のラーメンである。そして二日酔いにもかかわらずなぜか元気であったあたしの喜びはそれを完食させてしまうのであった。

PS.こうして岩見沢でお昼を食べていることで、そしてそれを記録していくことで、このサイトもいつもまにかそれなりの「岩見沢ランチ」サイトになっていくわけで、岩見沢という検索キーワードでのヒット数もかなり多い。大切なのは記録(と継続(つまりデータベース的に書く)なのよ、と書くのは岩見沢建設協会の皆様に対してであって、つまり頑張りましょう、ということだ。

来々軒
岩見沢市10条西3丁目
0126-25-0770

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