午前5時30分起床。浅草はくもり。昨日(7月2日)はアメ横へいつもの筋子の買い出しに出掛けた。ついでのランチは、御徒町の味噌屋せいべえでぶたみそラーメン。ライスは無料で付いて900円也。
これは見たとおり、かなりの"こってり"であって、味は恐ろしく濃く、あたしの世界のものではない。つまり、浅草4丁目や5丁目ではお目にかかれないラーメンなのであって、山口家でラーメンを食っている年寄りには、かなりのハードパンチャーなのだ。完食どころか半分食うことさえ無理だろう。言ってみれば、世間の健康志向に両手を広げて"待った"をかけているようなラーメンなのである。
そのべらぼうな"こってり"に、テーブルにゴロゴロと置かれているニンニクを絞り入れると、さらにウルトラなハードパンチャーになるのは当たり前でしかなく、あたしは藤猛を思い出していた。『オカヤマのお婆ちゃん』『ヤマトダマシイ』なのである。
ラーメンを食って藤猛を思い出すなどというのはただ事ではない。つまりこのラーメンは「ヤマトダマシイ」で食うのであるが、「ヤマトダマシイ」がなんだかは"戦争を知らない子供たち"であるあたしが、知る由もない。
そしてこの"ぶたみそ"は、絶対にライスなしでは食えない。なぜなら、トッピングされている豚バラが、まるでチリチリ丼のそれなのであって、これだけでご飯のおかずになるからだ。
そしてもうひとつは(こっちの理由の方が大きい)、このスープは単独で飲み干すことなど不可能だからだ。スープとご飯とを一緒にすることで、よううやくスープが"食える"のである。それはめちゃくちゃなハードパンチャーぶりなのであって、あたしゃ見事にKOされたわ。
味噌屋せいべえ 本店 (みそやせいべえ) |