Longrow
Longrow


ショットグラス7月31日の〆は、いつものように見聞録だった。この店で飲む楽しさはなんだろうか。それは先生がいることの楽しさなのだろうな、と思うのだ。

見聞録で飲む酒は、(あたしとは)暦も地図も共有していない酒でしかないのだが、マスター(先生)は、それを軽やかに超越させてみせる。それも盛岡の言葉で。

見聞録が、盛岡にあることの楽しさは、マスターの、その地面から生えてきたような言葉にある。その言葉で語るこの遠い国の酒は、暦と地図の違いを超越して、あたしに話しかけてくる。

しかしそれは言葉では理解できないものであることでさらに楽しいのだ。とにかくも(あたしには)なんだかわからないものなのである。それは脳みそで理解しても無駄だ、というわからなさのである。

焼ける喉と胃袋と、壊れていく脳みそに、言語が追いついてくるのは、ずっと後のことか、さもなければ一生追いつけないという身体性。つまり身体で覚えることの楽しさなのだ。

この日の教材はLongrow(ロングロウ)。それは、あたしが知るはずもない酒で、何時も好んで飲んでいるアイラではないらしい。強烈なピート臭、目眩がした。

教材の数々 FETTERCAIRN-フェッターケアン
教材の数々、右の写真はFETTERCAIRN-フェッターケアン 誰か飲まして。

そして二杯目(というかこれが最後)は、これもなんだかわらからい57.6馬力? これは宿題なのか、拷問なのか。あたしはこれで仮想的に死んで、勉強会は幕。生まれ変われば脳みそは溶けていた。

なんだかわからない57.6馬力

見聞録
盛岡市南大通2丁目6-12
019-622-4351
見聞録
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