橋下徹講演会入会申込バナー大阪府の橋下徹知事は3日、来年3月までに政令市(大阪、堺両市)を除く府内の全公立小中学校で携帯電話の持ち込みを禁止する方針を明らかにした。

府立高校では校内での使用を禁止する。携帯サイトの利用をきっかけにした犯罪やいじめの増加などを受けたもので、文部科学省によると、携帯電話の校内への持ち込みや使用を都道府県単位で禁じるのは初めて。

橋下知事は、この日の記者会見で「学校に携帯電話は必要ない」と強調。「携帯電話への依存度が高くなれば、学習時間が短くなる」と学力向上策でもあると説明した。

府教委は近く、禁止方針を各校に通達。通学時の安全確保などのために必要な場合は、保護者側と協議の上で持ち込みを認め、下校時まで学校側で預かるなどの対応を検討する。

府教委が今年7月に府内で調査したところ、公立小学校の88%、公立中学校の94%が携帯電話の持ち込みを禁じている一方で、9割超の府立高校が授業中以外は使用を認めていた。(2008年12月4日 読売新聞


今朝のエントリーに続き、ケータイの話題でなんなのだが、橋下大阪府知事さんのやることは、いちいち極端であって、大阪府民でないあたしにすれば、対岸の火事的な面白さがある。

しかし、面白いといっても、ケータイの全面持ち込み禁止に全面的に賛成しているからではなく、それはこの人は、ほんまのアホやで、的な面白さであって、あたしは全面持ち込み禁止には反対したい。

なぜ反対なのかといえば、小学生はともかくも、中学生ぐらいになれば、ケータイは、(今朝書いたように)衣食住と並ぶ必需品、接続(コミュニーション)のツールでしかないからだ。

ケータイなんかあるから、F2Fフェイス・トゥ・フェイスのコミュにエーション能力が落ちるのだ、というご意見もごもっともなのだろうが、それは町内会が機能してなんぼのものである。町内会も、ヘタすれば家庭さえ崩壊してしまっている様な今、あたしは、ケータイだろうがインターネットだろうが、まだつながっているだけ、孤独よりはマシなのだ、と考えている。

翼のとれたエンジェルならぬ、ケータイをもぎ取られたエンジェルたちは、かろうじてつながっていた臍の緒が切れた子供でしかなくなる。そのザワザワした心象に、彼(女)たちは耐えられるのだろうか(たぶん禁煙と同じような症状がでる、たぶん……)。

それで、あたしが考えた解決方法。それは、生徒の皆さんが、(仮称)「ケータイコミュニーション研究会」という、社会学的、経済学的な同好会、クラブ活動をすることだ(もちろん学校公認となるように)。その同好会、クラブ活動では、日々、「高校生とケータイコミュニケーションと今日の株式」、「ケータイと学習意欲の相対性原理」、「デコメールのコミュニケーション能力とスカート丈の関係」といった、非常にラディカル(根源的)な研究を行うのである。

もちろんケータイは、研究の必需品となるのだから、校内に持ち込みせざるを得ない。こんな研究意欲(学習意欲)の高い生徒に対して、その活動を阻害するような地方自治が許されるわけはない。いい案だと思うのだけれども、そんな非生産的なものは学習とは言わない、とリバタリアンである橋下さんは却下されることだろう。