五目そば

山口家の五目そば
山口家の五目そば 600円 with SO905iCS+Orton風 by Picnik 


午前6時起床。浅草は晴れ。昨日は山口家にて珍しくたんめん以外のもので昼餉とする。「五目そば」である。それは「そば」と名指しされているけれど「蕎麦」ではなく、この「そば」は「中華そば」の「そば」であって、つまりは五目ラーメンのことである。

そして「五目」というのも、五目やきそばがそうであったように、なにが「五目」なのかはよくわからないのが山口家なのであり、この「五目そば」は「たんめん」を醤油味にし、それに半分に切断されたゆで卵が二つ入っているに過ぎない。

山口家のたんめんつまりゆで卵を取り除けば醤油味のたんめんなのであり※1 「目」でいうなら(味つけを別にするなら)、たんめん+ゆで卵=五目そばなのである。

それは、五目そば-ゆで卵=たんめん、ということでもあるのだが、では、たんめん(右の写真)が四目なのかというと、そんなこともないのであって、つまりは「五目」は厳密な数を意味しない。

五目=たくさん 

「五目」を辞書で調べればこうである。

  1. いろいろなものが入り交じっていること。
  2. 五目ずし、五目飯の略
  3. 五目並べの略

そして五目飯とは「味をつけた魚肉・野菜などいろいろなものを交ぜ入れた飯」という説明がある。

つまり「五目そば」は、「味をつけた魚肉・野菜などいろいろなものを交ぜ入れた(中華)そば」ということでいいのだろうが、しかし「たくさん=五目」としてしまえる、日本人の数の概念は大雑把で好きだ。

いち、に、さん、し、ご、ぐらいまでは数えるけれど、それ以上はとりまとめて「五目」なのである。六目そばや七目そばはない。五目である。それは非常に大雑把であるけれど説得力はある。

しかしどうも腑に落ちないのは、そうであれば、具の多い中華麺は、例えばたんめんだって「五目そば」でいいような気がするのだが、たんめんはたんめんなのである。

たんめんはたんめんどころかタンメンであり湯麺でもある。けれど、五目そばは五目ラーメンといえることはいえるけれえども、それ以外の表記が思いつかない。

そこであたしは仮定をするのである。「五目」というのは、いろんなものを混ぜてしまったことで、なんだかわからなくなったものの日本的な総称ではないのだろうかと。

けれどもうまいから、そんなことはまーどうでもいいや、というのがいかにも山口家的説得力なのである。
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山口家本店
台東区浅草5丁目30-10
03-3876-0844
山口家本店
with VQ1015 Entry

※注記

  1. 山口家には「たんめん醤油味で」と注文するお客がいる。