入院中のあたし入院中のあたし


脳梗塞で入院してから6年が経った

午前6時10分起床。浅草はくもり。あたしが脳梗塞で入院したのは2009年8月7日だから、その時から6年の歳月が流れた。この入院で気付いたことに、思いの外(と云うよりも想像を超えて)あたしの身体が硬くなっていた、ということだ。

特に足腰が硬くかつ弱っていたわけで、退院後は糖尿病のリハビリもかねて散歩に励んだことを思いだす。今は糖質制限食という食事制限のお陰で、何時の間にか10kg程度痩せたが、それでもまだ足腰の弱っていることには変わりはなく、ただあの頃よりはなんとなく元気だ。

退院後変わったことは沢山あった。身体的には右側の機能が少し落ちた。右手の握力は子供のようだし、退院直後には唇の右側が少し下に落ちていた。左右を間違えて云うのは今も変わっていない。

性格も変わった(ように思う)。兎に角我慢強くなったし、何でも人のやっていることを見ていたり聴いたりしている方が好きになった。以前は自分が自分がだったのだけれども、今は人がやるのを見てそして色々と考えている。

そして頭の中は考え事で一杯になった。その一杯になった考え事を人前で話せばいいだろう、と思われるだろうが、しかし如何せん話しがうまくはないのだ。徐々に話せるようにはなってきているが、である(勿論普段の生活では何の支障も無い)。

しかし日常の会話でもそうで、(これは説明しても分かってもらえないのだが)考えてから話すようになったのだ。一端考えてからそれを口に出す。なんだ私と同じじゃないか、と言われるかもしれないのだが、入院前の所謂「パロール」がちょっと出来にくくなったのだ。

つまり即興的な話しが出来ない(とは云わないまでも出来にくい)。これは致命的であるな、と思う。1時間位なら話しをまとめて話すことも出来るが、しかしまとめるのに時間がかかるのだ。それで今年の夏の「小さな勉強会」ではなにを話そうかと考えている。入院前の1時間位の話しは寝ていてもできる、ということなど陰も形もない今の姿だが、きちんとした話しを聴いて貰おうと思うのだ。三遊亭歌橘師匠も来ることだしね。