ホッピー通りへ
昨日は日の高いうちから、お客様とホッピー通り(煮込み通り)へ出かけた。
しかし、土日の疲れなのか、通りの店は軒並み休みであった。
私は土曜日の夜、東洋館の帰りに一杯やろうと寄ったのだが、その日はサンバカーニバルの人たちでごったがえしていた。
日曜日は競馬であったから、それはまさに、アジール・公界の大繁盛だったのだろう。通りは喧騒の後の寂しさに満ち溢れていた。
とん平
そんな中、営業していた稀有な店、居酒屋とん平で一杯やることにした。「とん平」も、さすがに牛すじの煮込みは土日で力尽きてしまっていた(一生懸命つくっていたようだが)。
そこで代わりに出してもらったのが、豚の三枚肉と豆腐、白菜をキムチ風?に煮込んだものであった――料理の名前は知らない。これはうまかった。とん平は、かなりジャンキー食い物が多い店だ。
油(ゆ)どおし
つまりそれは、(お客さん曰く)「一度油を通したもの」(ゆどうししたもの)なのだが(うまいことをいうものだ)、そういうものが好きな方々にはたまらない店だろう。
もちろん私は「一度油を通したもの」が嫌いではないので、かなり楽しめた。
鳥のから揚げ、たこ焼き、焼き蕎麦、げそのから揚げ、そんなものでホッピーを飲んでいたのだが、この店にまた来ようと思ったのは、なんといってもハムカツの存在である。
ハムカツ
それは由緒正しい赤ハム(最近は赤ハムではないようだ。安めのポークハムのようなものだ)が使われていた。
ただ昔と違うのは、ハムがかなり厚いことなのだが、それがまた豪華さを演出していなくて、さらにジャンキーになってしまうところが、ハムカツの凄いところだと(私は)思う。
通りは寂しかったけれども、それが逆にアジールさを際立たせ、それにジャンキーフードが追い討ちをかけるという、楽しい夜であった。
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