©TXBB / Mitsuo Aida Museum / Developed by Bottle Cube.
3月27日の夜はアップルストア銀座で開催されたiPhone/iPod touch向けアプリケーション『みつをフォトアート』発売記念イベントへでかけた。
相田みつを美術館の相田一人さんによる講演やTKOとダブルタッチによるデモプレイと楽しい時間を過ごした。
このところ鈍重なあたしの創造性エンジンにもちょっぴり刺激をいただけた。ありがたい。
みつをフォトアート
『みつをフォトアート』は相田みつをさんの「書」と「写真」のマッシュアップ装置である。※1
http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewSoftware?id=308661105&mt=8
あたしは残念ながら、iPhoneのユーザでも、iPod touchのユーザでもないのだけれど、『みつをフォトアート』のマッシュアップぶりをみて、少しばかりiPhoneが欲しくなった。
なにしろ相田みつをさんで遊べるのである。どこかがやるだろうとは思っていたけれど、そこはさすがにアップルだなと感心してしまう。
マッシュアップの時代
大好きな古印最中の文字デザインも相田さんだ。※3
相田さんの書体は「みつをフォント」とでも呼べるもので、あたしはこれを見ているとゲシュタルト崩壊してしまう。※3
それはこの書体が意識の次元(象徴界)に存在する文字というよりも、無意識から湧き出てきた形だからで(たぶん)、あたしに限らず多くの方々の無意識層を刺激し続けてくれている。
だからこそ「相田みつを」は時代を超えて多くの方々の支持を受けているのだろう。
創造性とはそういうものだと(あたしは)思う。象徴の一部否定、そして無意識が聖霊のように価値の増殖を行う(並列連関・統合連関)。
今という時代の創造性は、情報技術の発展を背景にもつことで、特別な才能の無いあたしたちにも無縁のものではなくなった。これまでアタマの中で思い描くしかなかったもの(思考実験)が、実にかんたんに実現可能となった。今という時代の創造性は、情報技術を支えとしたブリコラージュやマッシュアップに溢れている。
『みつをフォトアート』もマッシュアップという創造を、機械的に、いとも簡単に実現してしまう装置だということができる。iPhone/iPod touchと『みつをフォトアート』があれば、他に必要なのものは、写真とあなたのセンスだけである。
しかしそのことによって、このマッシュアップは、ユーザの身体性(つまり個性)を疎外しないのである。マッシュアップの素材選びもデザインも、常にユーザの感性に委ねられているのだ。
データを揃えろ。しかしそのデータはあなたの生活そのものだと『みつをフォトアート』はいっている。
面白い時代は加速している。
ということで午前7時20分起床。浅草はくもり、桜の満開はまだかとじたばたする今日この頃。
※注記
- マッシュアップ。 参照
- 相田みつをとゲシュタルト崩壊。 参照
- 古印最中の餡は条件付で日本一おいしい。(足利市) 参照
- 例えば、古印の古は+と口であり、印はEとPである。
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