手打ちもりそば大盛手打ちもりそば大盛


東家 駅前店

午前6時5分起床。浅草はくもり。浅草へ帰る新幹線の時間は12時41分とゆっくりなので、最近はカプチーノ詩季で珈琲というのが決まりのようになっている。この日はレモン付きのアメリカンコーヒーというのをもらい、多少なりとも驚いたのだが、それよりも昼餉ランチなにか食べないといけないな、と思ったのである。

近くの盛楼閣で冷麺もいいか、と思ったのだが、冷麺は前日に大同苑のものを食べたばかりなので、ちようど駅から見えた「東家 駅前店」で蕎麦を手繰って帰ることにしたのだ。

東家駅前店のおおもり東家 駅前店」(というよりも「東家」は全部だが)は初めて入る店だった。12時ちょっと前に、ガラガラと引き戸を開けて入れば、この店は「わんこそば」がウリのようで、成る程、店もそのように出来ているのか座敷が広い。

しかしあたしは狭いテーブル席に座り、メニューとお茶とお手ふきと新聞を、女給さん(本当は違うのだろうが、まさに女給という感じなのだ)が持って来てくれれば、座敷ではなにやら「わんこそば」が盛りのようだった。

あたしは躊躇なく「おおもり」を頼むと、新聞を広げたのである。こうして昼間にのんびりと新聞を見る(読むのではない)のも本当に久しぶりなのだ。なんという空気の(それはあたしの生理的なもの以外の)良さよ、と思う。

おおもり」はもりそばの大盛のことで、あたしは最近の浅草の昼餉ではよくたのむものだが、しかしここは盛岡であり、冷麺とじゃじゃ麺と蕎麦が盛岡三大麺ということになっている(そうである)。

たぶんうまいんだろうな、と思って食べれば、いや「おおもり」は浅草で食べても盛岡で食べても変わらないのだ。

ただ水が違うのか「わんこそば」の影響なのか、盛岡の「おおもり」は食べ終わったあとに急に腹が減ってくる。それは言語矛盾というものだろうが、もうひとつ食いたいと思いながらも、あーなんていうやつなんだ、と盛岡にさよならしてきたのだ。

東家 駅前店
岩手県盛岡市盛岡駅前通8-11
019-622-2233

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