きつねそばきつねそば


そば処 弁菜亭のきつねそばで朝餉

午前6時起床。浅草は晴れ。これは11月29日の朝、札幌駅の5.6番線ホームの「そば処 弁菜亭」で、快速エアポートを待ちながら食べた「きつねそば」である。この駅のホームで食べる「蕎麦」こそ、本当の「駅そば」なのであり、「立ち喰い蕎麦」だろう(と思う)のだ。

駅と蕎麦屋は何時も一緒にある、にもかかわらず、ホームで食べたのはJR我孫子駅ホーム内で食べた「弥生軒6号店」以来だ。それ位に「ホームで食べる」機会は少ない。立ち喰い蕎麦はホームで食べるイメージが強いが、ホームで食べることは意外と無いことに気付く。

駅員さんのアナウンスを聞きながら、ピーッツという笛の音。出ていく、入ってくるディーゼル機関車の音、人々の雑踏、それらが全て耳から+(プラス)されるのが旅情としの立ち喰い蕎麦だ。空気が違うのだ。絶対にホームで食べる方が楽しい。

この日は「きつねそば」を貰った。太くて黒い茹で麺の蕎麦はいい味を出していた。噛むと(噛まずに食えるものではない)、田舎の香り、とでもいうべき、なとも云えない香りがする。この「田舎の香り」とはあたしが勝手に名付けたものだが、食べてはじめてやってくる。この香りがいい。汁の色は中庸だろが、案外辛いのだ。

そこを小さな「おあげ」が味をしめてくれる。一味唐辛子が置いてあったので振り掛ける。ゴホっと咽せりながら、鼻水をたらして食べる。ティッシュペーパーをポケットから取り出して鼻をかむ。水をポットから注いでグッと飲む。なにからなにまでやらせてくれる。この「そば処 弁菜亭」が なんて幸せな朝餉なんだと思う瞬間だ。

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そば処弁菜亭

そば処 弁菜亭
北海道札幌市北区北7条西1丁目1ー22