温かいへぎそばで年越しそば温かいへぎそばで年越しそば


年越しそば

午前4時起床。浅草は晴れ。年末の「年越しそば」は「うどん☆人二合さん」の「越後長岡小嶋屋」の「越の海藻挽き生そば」を食べた。 今年は温かいほうがいい、と云うあたしの我が儘で、大ぶりのお椀に一つだけつくってもらう。天麩羅は出来合いのものを買ってきた。海老と舞茸である。

あたしは何度もこの蕎麦を手繰って来たが、温かくして食べるのは初めてのことだった(たぶん)。そして、この蕎麦の最初の驚きはその汁の黒さにあった。思ったよりもずっと黒いのだ。付いてきた汁を少し割って使っただけだが、しかし、味が濃いわけではない。

へぎそば

「へぎそば」については今更の説明は不要だろうが、海藻をつなぎにし、「ヘギ」と云われる木製の箱に盛り付けた切り蕎麦のことだ。今回のこの蕎麦は「越の海藻挽き生そば」であり、残念ながら、茹でても「ヘギ」など家にはない。だから「へぎそば」とは云わないのである(たぶん)。

しかし、冷えたものを食べても、のどごしは滑らかで、コシが強つよく、独特の旨みがある蕎麦であることは知っている。それを、温かくして食べると、二つ目の驚きがやってくる。蕎麦がますます滑らかに、そして、コシがびっくりする程強くなっている。

これを普通の蕎麦のように手繰ると啜れないのだ。というか、どこまでも啜れてしまう。だから、噛まないでそのまま食べるか、若しくは最初から噛んで食べる、という篦棒さ。このべぼうめ、とやたらにうまいこの蕎麦を、夜の7時だと云うのにさっさと食べてあたしゃ寝たのだ(真夜中には起きたけれど)。

越の海藻挽き生そば