なつっこなつっこ


なつっこ

午前3時55分起床。浅草はくもり。 また家人の実家から桃が届いたのだ。「なつっこ」という。これは長野県の果樹試験場で「川中島白桃」と「あかつき」の間から生まれたハイブリッドだが、まあ「あかつきも」ハイブリッドなわだし、川中島白桃」は「偶発実生」なわけで、作った本人もなんだかわけがわからなくなるものだろう(笑)。

これは長野県の桃だが、なぜか福島から送られてきた。まあ「あかつき」も福島県の桃なので。何処で作ってもよいのだが福島県産の長野の桃というのも面白い。果実は300~350gほどと大きい。あたしは冷蔵庫に2日程眠らせておいたのだが(2日間とも夕餉の後で食べようとしたのだが、隙間が無くて食べられなかったのだ(笑))、漸く3日目の朝に食べられたのである。

しゃきっとしながら甘いという、高度な技をもった桃だ

早速食べると、酸味が少なく強力にあまい。いやはや今時の流行の果物の味がするのだ(兎に角、一度あまり甘く無い桃を食べてみたい、と思うのはあたしだけだろうか)。果肉は思っていた以上に締まりがあり、一口食べると、しゃきっとしながら、何故か懐かしい食感があたしを襲う。

たぶん「川中島白桃」の口当たりかな、と思う。つまり、しゃきっとしながら甘いという、高度な技をもった桃だ。この特徴はまるっきし「川中島白桃」からのもので、「偶発実生」が生んだ、自然の持つ偶有性(創造性)をしっかり生かしている。でも川中島白桃よりはじっと紅く美しい。

この桃、たぶん長持ちしそだ、と思った。「なつっこ」の親である「川中島白桃」と「あかつき」が、どちらもウチの食卓を飾ってきた桃だけに食べてうまい。全体的にふっくらと丸みを帯びていて、うぶ毛がは美しい。縫合線の溝が浅く、左右対称になっていて、甘い香りが漂っている。あたしゃ、血糖値のことを考えずに食べたののだ(笑)。

なつっこ

なつっこ