小粋そばの大もり小粋そばの大もり


小粋そばの大もり

午前6時30分起床。浅草はくもり。この日は「小粋そば」で大もりを食らったのだ。わざわざ「小粋そば」にいく必要はない、と思うのだが、東武スカイツリーライン浅草駅で降りると、腹が減って低血糖になりそうだった。蕎麦であれば何でも良かったのだが、あたしは急ぎ店に入ると自動販売機で「大もり」を押した。ざるそばの大盛である。400円だが、まあ、こんなものか、と思う。蕎麦は直ぐに出て来た。このスピードは立ち喰い蕎麦屋ならではのものだろうが、ここは全員座って食べるのだからなんか妙ではある。

「小粋そば」は旧「せんねんそば」である。中身は何も変わっていないようで、実が蕎麦が変わっていることは食ってみなくては分からない。どう変わっているのか、と云えば食感がもっちりとしているのだ。このもっちり感はまず蕎麦屋ではお目に(舌に)かかれないもので、つまり、あたしの考える蕎麦ではないとも云える。でも蕎麦だ、と云って売っているのだから蕎麦には違いないのだが、蕎麦で〈ある/ない〉、のバイナリコードか、と9年前の体調に戻ったような気がした。

その気分は悪いものでは無いのだが、この蕎麦を食べるとさすがに蕎麦の量にがっかりさせられる。「大もり」を頼んだ割りには全然大盛感は無いわけで、なにか蕎麦を手繰っている、という気分はあまりない。そのあまり蕎麦を手繰っているという気分の出ない蕎麦を、はたしてどうやったら蕎麦らしく食えるのか、と考えたが、それは無駄なことだった。しかし、このもっちりとした蕎麦のおかげで、あたしは低血糖にもならず歩いて家に帰れたのだから、なにが幸いするのかは分からないのである。[浅草でランチ

大もり

小粋そば

小粋そば
東京都台東区花川戸1丁目6-7 ライオンズマンション浅草駅前1F