天大もり青葉 直利庵の天大もり


青葉 直利庵の天大もり

午前6時10分起床。浅草はくもり。平泉で打合せを行い、向かったのは一関の「青菜 直利庵」だった。ここの蕎麦を食おうというのだ。もちろん昼餉である。時間は例によって11時前であった。しかし、この店、この後直ぐに一杯になる。まだ11時15分なのにも関わらずである。

決まった様に「天大もり」を頼んだ。しかしだ、この「天大もり」は、世間一般で云われている蕎麦の評価の様には、決して体には優しくは無いのである。いや、むしろ悪いのだ(あたしにはだ)。一人頭の中で悩んでいたのだが、いつものように食べる前の気持ちは高鳴る。ここは思い切って「天大もり」にしようと村上さんに託したのである。

小上がりで暫し待つ。今日は4番目である。4は好きな数字だ。なんとなくいい番号が当たったなと思うが、たぶん気のせいだったのだろう。やがて「4番の方」との声、おー久し振りのご対面なのである。この鉛筆のような蕎麦を蕎麦と呼んでいいのかなんて、そんなのあたしゃ知らない。蕎麦と云っているから蕎麦なんだろう、という感覚なのである。

早速食べよう。ずずずーと蕎麦を持ち上げずに横移動させてタレの中へ漬ける。そしてタレの中から、又ずずずーと口の中へ移動させるのだ。間違っても蕎麦を箸で持ち上げてはいけない。ずずずーなのである。

蕎麦の香りも、蕎麦のキレもなにもあったもんじゃない。喉越しってなんなのだと思うが、ほんの蕎麦二本を食べただけで、腹のあたりが重くなってくるのが分かる。たった二本でだ。量は「ゆで太郎の特もり」とか「小諸そばの二枚もり超大盛り」に比べても十分に多い。さらにこいつは蕎麦の密度が明らかに違うのである。

これはヤバいなと思う。そして暫く啜った。なぜか柔らかくなった「天ぷら」には脇目もくれず、途中ででギブアップしよううかと村上さんに頼んだが、村上さんも虫の息だ。結局全部あたしが食べた。気持ちが悪くなりそうなこの蕎麦を、毎日のように食べている常連さんは、一体何物なのだろうと思う。

帰りの車の中で何度も蕎麦が口から出そうになった。そして、この後何も食べられなくなった(夜もである)。翌朝、血糖値を測ってみる。161mg/dL もあった。高いじゃないか! まさかの蕎麦なのである。これはうどんと呼んだ方が(血糖値の高さも)理解できるあたしなのだった。あー。[お蕎麦deランチ]

天大もり

青菜 直利庵
岩手県一関市青葉2丁目9-11