ギャランギャラン


記憶に残るギャラン

午前5時起床。浅草はくもり。「ギャラン」に入ったのはかれこれ11年振りだった。この店は、かつて、(あたしが)元気な頃、商用に使っていた昭和の喫茶店である。「ギャラン」を形容するのに他の言葉が見当たらない。そのギラギラとした内装と、そこを使う人々を(あたしは)こう書いていた。

それは合理性が最優先となる前の、元気だけれども緩い時代の残骸なのか、客も殆どが商談とか打ち合わせのサラリーマンか自営業者(自由業者)なのであって、その人たちも、元気だけれども緩い時代としての昭和を引きずる人たちである。 from 「緩いけれど元気な時代の喫茶店―ギャラン。(上野6丁目)

このテクストは2008年10月30日のモノだが、今読むと、ちょっとばかし難しい言葉が多いのは置いといて、この店が11年間で変わったのは、ギラギラの内装でも、その客層でもなく、つまり、なにも変わっていないようにみえる。それどころか、ギラギラをさらに誇張したようにも見える。

ただ、11年前なら呑んでいたタバコは今も吸えるが、あたしは残念ならがらドクターストップだ。一番変わったのは、実はあたしなのかもしれないな、と思いながら、(あたしは)「ブレンドコーヒー」を、家人は「アメリカン」と「りんごのケーキセット」を頼んだ。コーヒーは酸っぱみの少ないあたし好みの味がした、懐かしい味だ。

ブレンド

りんごのケーキセット

ギャラン
東京都台東区上野6丁目14-4