龜十龜十


人がいない

午前4時起床。浅草は晴れ。「亀中」に寄ろう、という気持ちになったのは、この「新型肺炎」のせいで、すっかり浅草の街が別の街と化していたからだ。人が居ないということは、こんなにも街並みが違って見えるものなのか。兎に角、仲見世がスカスカなのであり、他の通りもスカスカなのである。

あたしに取っては、とても歩き安くていいのだが、こんなに歩きやすい浅草でいいのだろうか。こんな浅草は引っ越してきてから初めてなのだ。どのぐらい我慢をすれば良いのか分からないが、この「新型肺炎」の「まれびと」たるところだが、たぶん我慢が出来ない浅草の店も出てくるに違いない。

龜中のどら焼と最中

「龜十」は雷門の斜め向かいにある。ここだけは「新型肺炎」の影響などないように(まあ、そんなこともないのだが)行列を作っている。あたし達は列の一番後ろに並んだが、その行列も何時もよりも早く進んでいるようで、さほど待たずに中に入れた。中には色々なお菓子が置いてある。

それはそれであたしの心を惹くには充分な魅力を持っていたが、その中から(最初から考えていた)「どら焼」と「最中」を買った。どちらも「餡」の色に黒と白がある。「黒餡」は「小豆」、「白餡」は「手忘豆」が主原料だ。それそれにうまい(あたしはほんの少し食べただけであるが)し、餡の量は見事というしかない。

うさぎや」とどちらがうまいか、と聞かれれば、あたしは「うさぎや」と答える人だが、家人は「龜十」の方がいいという人である。しかし、その差は無いのに等しい。こんなにうまいものが、浅草の街にある、と云うことは素晴らしいじゃないか、と浅草を再度発見したような気持ちになった。[浅草グルメ]

どら焼黒餡と白餡

どら焼黒餡と白餡

最中黒と白

最中白餡

亀十
東京都台東区雷門二丁目18-11