古代から来た未来人折口信夫 (ちくまプリマー新書 82)古代から来た未来人折口信夫 (ちくまプリマー新書 82)


新型肺炎

午前4時10分起床。浅草は晴れ。「新型肺炎」は急激に勢力を広めてきて、国内で、万単位の感染者がいるだろう、と昨日のテレビで大学教授が云っていた。又、別のニュースでは、千葉市内の中学校教諭が感染していることが発表された。あー万単位の感染者というのもうなずける。

千葉県と千葉市は22日、同市内の市立中学校の60代女性教諭が新型コロナウイルスに感染したと発表した。女性教諭は今月12日に吐き気をもよおして医療機関を受診し、かぜと診断された。その後も出勤していたが、19日に体調が悪化して入院し、21日に感染が確認されたという。
千葉市教委は女性教諭が勤務していた学校を、連休明けの25、26日に臨時休校にすると決めた。また、校内を消毒するとともに、全校生徒約580人と、この中学校を含めたすべての市立学校の教職員の発熱の有無など健康状態を調査するという。
県や市によると、女性教諭は県西部に住み、電車を使って千葉市内まで通っていた。13日からは通勤時にマスクをしていた。発症前の2週間以内に海外渡航歴はなく、肺炎患者との明確な接触も確認されておらず、感染経路は不明だという。朝日新聞社 (Yahoo! ニュース

この「新型肺炎」何が怖いのか、と云えば、特効薬がないことである。そんな中、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を使い始めた、との加藤厚生労働相から発表があった。そんな話しを聞けば、ちょっとは対応策が見つかって来たのか、と安心する人々もいるだろう。

まれびと

あたしは、この「新型肺炎」を「まれびと」として見ている。「まれびと」とは「折口信夫」がいう「共同体」に外部から入り混むウイルスのようなものである(とあたしは思っている)。

柳田国男は共同体の同質性や一体感をささえるものこそが神だと考えていた。そうなると、神と共同体はある同じ性質を共有している必要がある。柳田の考えでは、先祖の霊こそがそれにふさわしい存在だった。(略)

ところが、折口信夫はそれと反対のことを考えていた。折口は神概念のおおもとにあるのは、共同体の「外」からやってきて、共同体になにか強烈に異質な体験をもたらす精霊の活動であるにちがいない、と考えたのである。古代から来た未来人折口信夫 (ちくまプリマー新書 82) p32

共同体というもの

まさに「共同体」が「外」からやってきた何物かによって、その「共同体」そのものの存在を脅かされている(という物語りの始まりが今なのだろう)。でもあたしは心配はしていない。例えば、あたしが感染し、運悪く死んだとしても、あたしのいる共同体(例えば浅草や台東区)はなくなりはしないのである(と思う)。

近未来的には壊滅的な打撃を受けるかもしれない。人々の移動は禁止され、イベントも多くが中止される。オリンピックも開催が危ぶまれる。経済活動の停滞は火を見るよりも明らかなことだ。でも、最初は治療薬もなく予防薬もないけれど、やがて特攻薬が出来、予防薬も出来るようになる。「まれびと」とはそんな存在である。