うさ餡みつうさ餡みつ


非日常の日常化

午前3時40分起床。浅草は雨。上野を散歩していた。浅草は日常的に歩いているので、その非日常性がどうもわからなくなってきてしまう。一般的には、非日常なことでも日常になるということは良くあることなのだろうが、それは決して良いこととは云えないだろう。

しかし、外部を知らなくては内なる非日常はますます日常化するのだ。そこでちょっと外を歩きたくなる。温かくなれば尚更だ。その一番身近な処が上野である。上野は浅草に比べれば未だ都会だ(笑)。浅草の田舎とは違い流石にJRの駅のあるところなのである。

うさぎや CAFÉの水

この日は黒門町あたりの非日常を歩いていた。あたし達の目指した処は「うさぎや CAFÉ」という、あの「どらやき」で有名な「うさぎや」の経営するCAFÉだ。普段(コロナ禍以前)はバッチリ待つ処だが、コロナ禍の今、少しは空いているかな、と思った。勿論目当てはあまいものだ(笑)。

案の定、あたし達は待つこともなく中に入れた。席に着くと早速こだわりの蘊蓄だ。その対象がなんと「水」。ここの「水」は「ハワイアンウオーター」なるものなのである。そう全てが「ハワイアンウオーター」なのだ。あたしの席から見える目に前にはその「水」が山の様にあるし、席の直ぐ後は給水器だ。

うさぎや CAFÉの餡(うさどらフレンチ焼きとうさ餡みつ)

その給水器から水をもらってくるのだ。それは小さい透明なプラスチックのコップにである。一口飲むと成る程マイルドなのである。そうこうしているうちに家人の注文した「うさどらフレンチ焼き」が届いた。これは「どらやき」をそのままフレンチトーストにしたものだが、つまり「うさぎやの餡」+バターのフロマージュが待っている。

あたしも少しいたただいたが、「うさぎやの餡」+「バター」は信じられない味を醸し出す。何と書けばいいのかもう分からないのだ。これはあたしの語彙不足以外のなにもないのだが(笑)、絶望的になるぐらいにうまい。「どらやき」の「餡」もさることながら皮にあるあの独特のうまみ。

そしてあたしの「うさ餡みつ」が届いた。大きな器に咲いた小豆の花が目の前のある。この餡みつの中の顔を埋めてしまいたいと思った。いや、この餡みつの餡こそが「うさぎや」なのだ。まずは一口「餡」を食べる。いやはや殺人級のうまさなのだが、今度は寒天と自分で混ぜ合わせる。

一体化した「餡」がもの凄いのだ。あーと思う、そう、この甘さ、旨さが「うさぎや」なのだ。「うさぎや」の「どらやき」を食べる度に思っていたこと、それはこれを何時も食べていたい、ということなのだが、いや、たまに食べるからこその非日常なのだと思い直したのである(ましてや糖尿病には決して良い食べ物とは言えないからね(笑))。

ハワイアンウオーター

ハワイアンウオーター

うさどらフレンチ焼き

コーヒー

うさぎやCAFÉ
東京都台東区上野一丁目17-5