冷麺冷麺


冷麺

午前3時10分起床。浅草は雨。さて、「ホルモン青木 上野支店」での〆のはなしである。この日あたしは腹に余裕はなかったけれど〆を頼むことにしたのだ。お目当ては「冷麺」と「辛クッパ」である。それが素晴らしかったからこうして紹介するのだが、まずは「冷麺」から紹介しよう。

この「冷麺」どう見ても「盛岡冷麺」風である。しかしこれは文法が「ない」ようで「ある」所謂「無頼派」だ。「無頼派」は、盛岡では唯一一店だけを知っていて、その名も「もりしげ」である。あたしはこの「冷麺」をみて、直ぐにこの店(「もりしげ」)を思いだした。

だだ「もりしげ」程無頼ではなく、でも「盛岡冷麺」を名乗るには少々文法の整理が必要なこの感じ。いやー、こんなのが上野で食える幸せに身震いしたのだよ(笑)。スープは白濁しているが完全に白とは云えない中途半端感。

麺は何処までも太く「盛岡冷麺」よりももっちりとしているこの似非盛岡感、そしてスープは全然酸っぱくない。あたしはスープにゆで玉子をといで更に白濁させる。いや、これは「盛岡冷麺」風云々と云うより「ホルモン青木」風といった方がよのかもしれないと思った。

辛クッパ

そして「辛クッパ」だ。グツグツと唸りながら出てきたそれは、もう韓国風の「スンドゥブチゲ」を思いだしていたのだよ。そう「ムグンファ」のそれをだ。だけどこの「クッパ」が「スンドゥブチゲ」と決定的に違うのは、豆腐がないこととその赤い液体の内部に隠されたご飯の存在だろう。

最も「スンドゥプチゲ」の場合、後からご飯を入れるのだ。スープ+ご飯は行儀が悪いと云われて育ったけれどもこれにまさるものを探すのが難しい。そしてこの「辛クッパ」その色の脅迫感に比べてさほど辛くはないのだ(笑)。あたしは一口だけもらって食べたが、辛いのがまるっきしダメなあたしさえなんとか食える辛さなのだ。

でもこうして〆の品を紹介する時に、既に食べたものを引き合いに出して紹介するのは何故だろう、と思う。「ホルモン青木」の冷麺を紹介するのに「もりしげ」の冷麺だし、「辛クッパ」は「ムグンファ」の「スンドウプチゲ」なのだ。これらはあたしの中では一つの指標となっている。その指標の為の条件というのが、なんなのかがわからないのだわ(笑)。

辛クッパ

ホルモン青木 上野支店
東京都文京区湯島3丁目41-1