サロマ湖の幸
午前3時10分起床。浅草はくもり。西村さんからの贈与は何時ものように「サロマ湖の牡蠣」だ。今年も「寺本商店」が送ってくれる。それにしても嘗て送ってくれていた「河井商店」ガ懐かしい。「河井商店」は閉店してしまったが、あのワイルドさと云うか、ちょっと漁村の匂いがするような包装が忘れられない。
記憶があやふやなのだが、一度このまま火に掛けてください、というような金属製の容器に入ってきてビックリしたことがあったと思う。たぶんあの垢抜けない包装が「河井商店」の全てだった。でも、今は垢抜けた発泡スチロール製の容器に入って「寺本商店」が送ってくれる。
「サロマ湖の幸」を食えとばかりにだ。そしてこうして「サロマ湖のかき」が食べられる。取り扱い店が変わろうが、食べる方法に変わりはない。方法は2つだ。「蒸しかき」と「カキフライ」である。あたしは「サロマ湖のかき」で作った「蒸しかき」を頬張りながら、やっぱり「サロマ湖の幸」だなと思う。
蒸し牡蠣
「蒸し牡蠣」は何時もそうするものと決まっているようにつくり始める。この牡蠣は汽水湖産の特徴を露わにしている。ゴツゴツした岩のような風貌は、食べる者の気を惹かずにはおかない。酒を入れて蒸すのだが、蒸しあがった牡蠣は、酒の香りもういういしい湯気を纏ってあらわれる。
それを一個皿にとりレモンを振り絞る。さっそく口に放り込むのだ。あーうまい、と声がもれる。あたしは降参だ。オホーツク沿岸の牡蠣は、12月になって出荷時期を迎えている。勿論「サロマ湖」の牡蠣は「サロマ湖」の無限小を無限の胎んでいる。だからこそ「サロマ湖」の味がする。
カキフライとタルタルソース
そして「カキフライ」をいただく。「カキフライ」は何故か食いたいものだ(笑)。「タルタルソース」は今日は自家製だが、なんと「ゆで卵」を加えてマイルドにした、と家人が云う。珍しじゃないか、とあたし。しかしこの「タルタルソース」は予想以上にうまいのである。
家人がつくる「カキフライ」は、他の何処よりも小麦粉が少ない。糖尿病患者が食べるのだから当然である。しかしその個数が何時ものカキフライとは全く違うのだ。あたしは20個は食べた。普段の「カキフライ」なら5個である。広島や宮城の牡蠣に比べれば身は小さい。だけど、これは「サロマ湖の牡蠣」である。小さくても「サロマ湖」の無限小をたらふく含んでいるのだよ。西村さん今年もありがとう。