ラーメンハウス龍方
午前6時25分起床。浅草は晴れ。13日の深夜、あたし達はこの日の〆にラーメンを食べることにした。しかし「ラーメンを食べることにした」、と簡単に云うが、これがどんなにあたしの身体に悪いものかは言を
この日は御法度のビールばかりを呑み続けた日の夜だ。あたしの脳味噌はすっかり入院前になっており(いや、正確には呑む癖は、であるな)、「我思わなくても我あり」、「赤信号皆で渡れば恐くない」、とばかり龍方ラーメンに入ったのである。
龍方はラーメンとおでんがメインの店であり、入院前は必ずと云って良いぐらいに〆は龍方だった。ラーメンは熊本ラーメンの掟に従い、トンコツスープ+ニンニク臭い=くどいラーメンである。
焦がしたニンニクもトッピングされているが、これはおかみさんが〈入れる/入れない〉を確認してくれる。しかし、これをしてくどくない、と云う地元の民の言には何時も驚かされる。
あたしにとって、これはとても濃厚なラーメンだ。呑んだ後に食べるものではないし、食べれば翌朝かなりの覚悟を必要とする。しかしそれをあえて頼んで食ったのだ......。
かのように見えるが、あたしはズスーッと一口だけもらったのである。 しかし旨いのだ。柔らかな麺がこんなに旨いものだったとは5年ぶり(たぶん)に食べて初めてわかった。スープも少しもらったが、いや熊本のラーメンである。ニンニクが五臓六腑に染み渡る。
あーこれでなくては、と思うが、しかしおでんは甘い。とてつもなく甘い。こんな甘いものを食べていたなんて、もうどんどん食え、身体が保つなら、なのである。
しかしこの酒を呑んだ後の儀式は大切に取っておきたい。身体には悪いのは百も承知のことである。しかしここは山鹿だ、山鹿の若い人達と一緒に居るだけで、あたしの体は少しだけ元気になれる。そんな思い出の龍方ラーメンである。翌朝の血糖値は、やはりビールの馬鹿呑みが効いて129ml/dl とギリギリの数値だったが。
龍方ラーメン
熊本県山鹿市泉町1860
0968-44-5831
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