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いわむら かずお(著) |
2010年1月の記事一覧
普段のあたしは正常な人と何処も変わらない。
話すことも、聞くことも一人前である。
漢字は以前よりも書けるようになったりしているが、だだひとつ欠けていることがあるとすれば、それはなんてことはない、書くことである。
あたしの脳味噌は左側に穴が空いてしまっている。
この現象を引き起こしたのが、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値が9.5を示したことにあるのだが、穴が空いてることなど、とうの本人は全然しらなかったのだ。
脳梗塞というのは、脳の血管が詰まる病気で、血管が詰まると、その先に血液が流れなくなり、酸素や栄養が不足する。
この状態が長く続くと、脳細胞が壊死し、手足のマヒや言語障害などさまざまな障害が起こる。
あたしが倒れた(直接倒れたわけではないが)原因は、HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の値が9.5を示したことにある。HbA1cとは赤血球の蛋白であるヘモグロビンとブドウ糖が結合したものだが、ではそれがどの程度の値なら合格といえるのかと言えば5.8なのである。つまりあたしは立派な糖尿病であった(ある)。
それであたしのHbA1cだが、苦節4ヶ月、ようやく5.4になった。正常値である。ただしこの正常値は並大抵のことではなくインシュリンを登用しなくてはならない。あーめんどうくさいのだが、これから1日1回のインシュリン登用になるよう(今は1日3回)頑張らねばなるまいと思っていたりする。
今年はどうする、という問い掛けに、何と応えようか。
本のことである。
去年の8月以来、ほとんど使わなくなった書籍を眺め、まだ、あたしはこれに凝っているのかと考え込む。
そう、ようやく本を読みたいと思うようになった。
雑誌を買って読む。くどい読み物はまだ受け付けないが、たいていのものは読める。
しかし本音を言えば、何を読んでいいのかがわからないでいるのだ。
経済書ではない、政治の本でもないと思う。小説、哲学……とんでもない。
あたしの読みたい本はどこにあるのだろうか。