北海しまえび北海しまえび


北海しまえび

午前5時20分起床。浅草はくもり。夏が来れば思い出すのが「北海しまえび」なのだが、今年も西村さんから「北海しまえび」が届いたのだ。

袋に吐いてやってくるいつものように河井商店(紋別郡湧別町栄町:01586‐5-2015)さん経由である。きちんと発泡スチロールの箱に入ってやってきたのだが、そのピンと張ったテープの律儀さは、まさに西村さんなのである。

茹でてある「北海しまえび」はとても美しいものだ。その紅い外郭に包まれた中に、正に枝豆のような(色は違うが)実が隠されている。その隠された実は頭の部分をとることで露わになる。

あたしはビールを片手に皮を剝き、そして口に放り込むを繰り返した。こうしていると、これはまごう事なき純粋贈与(自然)からの、送り物(純生産)だな、と思う。

北海しまえび」が純生産で有り続けるためにも、われわれは環境(自然)に対しての贈与(世話をすること)を、忘れてはならないのだろうが、そう思うあたしの環境とは、いつもの浅草4丁目の片隅なのである。

そんな片隅に棲むあたしでも、「北海しまえび」を食べていることの不思議さよ、と《私は、私と私の環境である。そしてもしこの環境を救えないなら私も救えない》@オルテガ・イ・ガセットのことを思い出していた。

北海しまえびのむき方