大同苑の冷麺文法
午前4時15分起床。浅草はくもり。しかし冷麺の姿はいつ見ても美しい。この形(文法)を考え付いた人は誰なのかは知らないが、各店同じ様な文法を持ち、散々焼き肉を焼いて呑んで宴会をした後にこの冷麺が出てくると精々した気分になれる。
しかし冷麺である。散々焼いた後の冷麺なのである。最後の冷麺なのである。ハーフと云えどこれは腹にきついか、と思うのだが、やっぱり冷麺、全部食べられるのである。
もう糖尿病がどうしたの世界である。麺の固まりをほぐし、あたしは辛みは入れないので、玉子の黄身をスープに解かすのである。そしておもむろに胡瓜の漬け物を食べて麺を一口すする。
あーうまい。こんなにうまい冷麺が盛岡にあって、なんで東京にはないのか。同じような文法をもった冷麺でも東京のものは合理が少し働いてしまっているのか、どこかでちょっとよそよそしい。
盛岡で食べる冷麺の、この精々としたうまさの秘密をだれか教えてくれないか、とあたしの探究心はいつも求めるのだが、盛岡で食べるからうまい、とそん非業理な答えをもらって、あーどうしようもないのである。
大同苑
岩手県盛岡市菜園2-6-19
019-654-5588