ザ・コンサート・イン・ハイド・パークザ・コンサート・イン・ハイド・パーク CD+Blu-ray


ポール・サイモン 「ザ・コンサート・イン・ハイド・パーク CD+Blu-ray」

午前5時15分起床。浅草はくもり。あたしが贔屓にしているミュージシャンと云えば、ポール・サイモンで、それも年をとってからの彼は大好きだ。レコードを最初に買ったのがチェリッシュの「てんとう虫のサンバ」とサイモン&ガーファンクルの4曲入りのミニアルバム。その時あたしは13才だったと思うが、なぜミニアルバムだったのか、と云えば、「ボクサー」という曲の一部をラジオで聴いて、耳にこびりついてしまったからで、その長い曲をフルコーラスで聴いてみたかったからだ。

その「ボクサー」からポール・サイモンを知り、はや46年、彼は未だに活躍している。その「ボクサー」もこのLIVEに入っていて嬉しいが、この作品は2012年のもので、今年は2107年。5年も前の作品が今頃出たのである。しかも手元にあるのはBlu-ray付きの輸入判だ。日本版には残念ながらBlu-ray判がないが、手持ちの機材では再生できない場合もあるので、どちらでもよいだろう。

あたしは彼が年をとってから見せる表情の豊かさに結構ハマっていて、それは彼自身ばかりではなく、共演者や観客の反応に対する表情のことだ。たぶん彼が若い頃は目が笑っていなかった。個人的な殻にこもったような歌を歌う「アイ アム ア ロック」の人が、良くもまあ、こんなに解放的な曲を書けるようになったものだ。しかも、少しも年寄りじみていないのである。

このアルバムは、当時(2012年)、グラミー受賞から25周年の傑作アルバム、『グレイスランド』からの曲を中心に演奏される楽曲が特に素晴らしい。CDでいうと「ディスク:2」、イントロダクションから始まり、『グレイスランド』からの数々の曲を歌い、そしてアンコールへとなだれ込み、二度目のアンコール(たぶん)で、「時の流れに」で〆る。このアルンバムを聴いて(そして見て)久々に興奮してしまったのだ。

内表紙

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