オホーツクの毛蟹オホーツクの毛蟹


春告蟹。オホーツクの毛蟹が流氷を蹴散らして浅草に来たのだ

午前5時20分起床。浅草は雨。あたしに春の訪れを知らせてくれるものは、上野公園の桜の花と「オホーツクの毛蟹」である。春は大好きば季節だ、と同時に「オホーツクの毛蟹」も大好きだ。「毛蟹」が流氷で閉ざされたオホーツクの海で、その流氷の下に身を隠し、うまそうな味噌を蓄える、

それは、まさに北の海が齎す「純生産」と云えよう。そして、なぜにオホーツクの「毛蟹」がうまいのかといえば、やっぱり育ってきた環境が違うからだ。食べているものが違う。流氷の下には世界で一番うまい蟹の餌がある。プランクトンやら小魚だ。その世界で一番うまい餌を食べる蟹は当然に世界で一番うまい蟹になる。

そんな「毛蟹」を、流氷が離岸した早々にいただけるとは、正に「春告蟹」だ。

その「オホーツクの毛蟹」が6日の朝に突然届いた。今年は「オホーツク湧鮮館」さん経由だ。この贈与が届けば、家では急遽「手巻寿司」なのである。あたしはいつも通り蟹の身とミソを混ぜ合わせていた。この蟹の身とミソの「ハイブリッド」こそ「手巻き寿司」の要である。

黒い海苔の上に緑の大葉を置き、その上からほぐした蟹の身をたっぷりと置いてやる。今年は魚の切り身を準備した。蟹の身をこぼれんばかりに置いたら脇に海鮮を置いてやる。そして、貝割れ大根を添えてやろう。それから巻く。そうすると、これが滅茶苦茶うまいのだ。

あー、今年も春になったなと思う。「オホーツクの毛蟹」を「春告蟹」と呼ぶように、あたしの暦にしっかりと刻まれた北の海の送り物は、春が来た、という印なのである。そして、ついでに書けば、巻き寿司の中身だが、納豆と玉子焼きもまたうまいのであった(笑)。

蟹の身とミソの「ハイブリッド」

蟹の身とみそとのハイブリッド+海鮮

巻き寿司

納豆とたまご焼き