筋子とごはん筋子とごはん


筋子とごはん

午前4時40分起床。浅草は晴れ。筋子とごはんである。松浦さんからの贈与の中に「筋子」があって、あーそうだよ、と思い立ったあたしは、馬渕さんの「たらこ」に続いて、筋子とごはんで朝餉にしたのである。

そう、この組み合わせこそ、かつてのあたしの食卓の王道とも云えるものだが、当時は「筋子のコルヌコピアが欲しい」等とほざいていたものだ。韓国海苔で巻いて食べるのが常だった。

ただ、今は、韓国海苔はない。使わなくなってしまったので無いのである。でも、筋子をごはんの上に暫くおいておくのだ。すると、じんわりとしみわたる筋子の紅い輪よ。そして小さな粒をひとつ食べる度に広がるうまさの輪よ。これらの輪のどれをとっても「うまい」のだ。

どうやら「うまい」の感覚は元にもどってきているらしい。脳梗塞以前に戻った自分に「いいぞ」、と思う。

しかしだ、こんなことばかりしていたら、あたしの身体がもたないだろう、とも思う。

糖質制限食は一体どうなってしまったのだ、と半ば呆れながら、年の瀬の忙しい最中のごはんを喜んで食べるのだ。まだ、筋子は残っているな(笑)、と思いながらだ。

松浦さんからの贈与