海老天蕎麦
午前4時30分起床。浅草は雨。海老天蕎麦である。やたらと海老の天ぷらがでかく見えるが、いやホントに大きいのである。
「福松」には岩見沢に行く度に寄らしてもらう(ちょっと誇大な表現だが)、しかし海老天蕎麦を食べるのは初めてのことで、この2匹をどう処理してやろうか、と思うのだ。
「福松」は旨い。それも浅草に住むあたしが云うのも変だが(蕎麦は「街的」な味だ)旨いと思う。
赤く、しかし透けて見える汁の出来が良い。甘すぎず、かといってしょっぱくもなく、まず中庸である。その中庸さが素晴らしくいいのだ。さらに蕎麦が旨い。
しかし蕎麦は量が少ない、と蕎麦と云えばもっぱら「立ち食い蕎麦」で手繰っているような人間(あたしのことだ)が云うのである、あてにはなるまい。
さて、この海老天はどっぷりと汁に沈みこませる。尻尾の先まで沈み込ませる。
そうそるとあっという間に衣がふにゃふにゃになる。そのふにゃふにゃなった、そして浮游しはじめた衣が旨いのだ。天麩羅蕎麦の醍醐味ここにありなのである。
それを蕎麦と一緒に食べる。ただ海老天の凄いところは、白い中身がしっかり残ることでそれをかじると、これがまた旨いのだ。尻尾の先までたいらげたのである。
手打ちそば 福松
岩見沢市7条西2丁目34-3