柏餅柏餅


たけやの柏餅の餡子は塩っぱい

今頃「柏餅」なんて全然おかしいのだが、ここ「たけや」ではおかしくもなんともなく当然である(たぶん)。しかし、当然とは云うが、あたしはこの日まで「たけや」に「柏餅」があることさえ知らなかったのだ。それは約20年振りの訪問だったからかも知れず、この日は「たけや」まで出掛けて色々と物色してみたのである。しかし「たけや」である、物色したくてもあるのは「おにぎり」の類だけで、目につくのはアロワナの泳ぐ水槽なのだ。約60㎝のアジアアロワナが悠々と泳ぐ店内。しかし、そんなものがある等知る由もなかった。

それでも昔と同じだったのは、おばちゃんに向かって一人ひとりがちゃんと注文すること。ここでは一人ひとりがちゃんとおばちゃんと対応しなくてはならないのだ。勿論おばちゃんは計算機も使わず、しかし計算機のように素早く代金を計算してくれる。このスタイルは昔から変わらない。だけど「柏餅」の存在は意外だったのだ。その「柏餅」を買ってもらい、100分の1程食べれば、ものすごく「塩っぱい」餡子が入っている。その上東京ではまず珍しい折り曲げタイプなのだ(東京のは丸いのだ)。

うちの家人は「柏餅」はこうでなくちゃイケない、と云って他の「柏餅」を受け入れない。あたしもすっかり家人に染められて「柏餅」はこうでなくっちゃ、と思っているが、今は食べられないのでなんでも良いのである(笑)。しかし、今回食べて思った「塩っぱい」、つまり、塩が利きすぎた様な、だけど正しい餡子の存在を58年間まったく知らずにいたのだ。一個80円、(たぶん)5月5日の端午の節句には、「柏餅」の客で一杯になるだろうこの店こそ、郡山では貴重な(あたしの)「街的」な存在なのである。

ピラ

アジアアロワナ

柏餅

味おこわ

たけや
福島県郡山市堂前町18-3