古地図で歩く大阪ザ・ベスト10古地図で歩く大阪 サ・ベスト10


古地図で歩く大阪 サ・ベスト10

午前5時30分起床。浅草はくもり。大阪の140Bが送ってくれたこの本は、大阪古地図シリーズ第2弾で(まあ、そんなシリーズがあるとは思えないが)、その名もズバリ『古地図で歩く大阪 サ・ベスト10』という。なにやら古いテレビ番組ファンを狙ったような名前だが、前書は『大阪古地図パラダイスというもので、なるほど「漢字」+「カタカナ」は、なにかあたしらの記憶に訴えるものがある。

まあ、これは大阪の本なので、てんで大阪とは無縁のあたしには関係ないもののように見える。ただ、古地図に限らず地図をみることは楽しいことだけは云いたい。あたしはほぼ毎日台東区や墨田区の地図を見ている、そして住居表示が行われる前の古い地名も自然と耳に入ってくる、そこで何を思うかは、人それぞれで勝っ手なことだろうが、台東区や墨田区のような、江戸以降の歴史のある街だと非常に面白いのだ。

その面白さというのは、あたしが立っているこの路を、江戸時代に(例えば)葛飾北斎が歩いた道だということを、そして、吉原がディズニーランドのようにきらびやかに立っていた地だったことを思い出させてくれる。

それで古地図を開けてみると、それは今と大して変わらない地図を見ることができる。それは川は真っ直ぐになり、そして消えてしまっている。立っている建物は全然違うだろうが、地図には建物はないからだ。あるのは路と地名だ。地名は違っているだろうが、それを読み替えれば昔のままの世界なのである。本書の【地図編】ベスト10は以下の通りだ。「古地図」はいいぞ。

  1. 梅田 拡大する「キタ」の核。
  2. 中之島 大阪の顔になった島。
  3. 御堂筋 海と船場の物語。
  4. ミナミ 拡張するモザイクタウン。
  5. 天満 堀の名残に歴史あり。
  6. 京橋 箸から町、そして繁華街へ。
  7. 天王寺・阿倍野・住吉 噛むと仏をつなぐ道。
  8. 十三 川を渡った地名のルーツ。
  9. 大正区 海風香るフロンティア。
  10. 平野 「独立国」の面影は今も。