海老天そば海老天そば


湯島 春近の海老天そばとつけ汁そば

午前4時50分起床。浅草は晴れ。土曜日のランチは「湯島 春近」でとった。この店は一見すると立ち喰い蕎麦の様相なのだが然に非ず、ちゃんとした蕎麦を出す店であった。しかし、”ちゃんとした”というのは少々分けがあるわけで(理由は後程)、あたしらが行った時、店の中は満杯であり外で暫く待ったのだ。

そして中に入ると、この店がまたちょっと違っていて(ここは多分夫婦二人でやっているのだが)、客席担当の親父さんの人柄だろうか、妙に人間が円くなってしまう。例えば、あたしは最初「温かい海老天そば」をお願いしたのだが、「お勧めは冷たいそばです」と(親父さんが)笑顔で云うので思わずそれにしたのだ。

その後聞き耳を立てていると、冷たい蕎麦を勧めるのは一種の儀式の様なもので、他の人にも薦めていた。それも同じ様な言い回しで、100%間違いなく親父さんの云った通りにする。これは(親父さんの)人当たりの良さなのだろう。そして待つこと15分位だろうか、わたしたちの頼んだ「海老天そば」と「つけ汁そば」が出てくる。

蕎麦は十割だそうで、つるつるとした食感が特徴だ。ほんのりと香りのする蕎麦だ。「海老天そば」の塩だしの様な透明なスープがうまい。この店、元々はうどんの店で『信州うどん おざんざの店 「湯島 春近」』という。だから、蕎麦屋の空気ではない。まるで料理の上手い夫婦が作る「おざんざ」(正確には”うどん”だけれでも)をいただいている感じがしたのである。

汁そば

湯島春近

信州うどん「おざんざ」の店「湯島 春近」
東京都文京区湯島3 丁目47-9